芸能・女子アナインタビュー

【地方局アナグランプリ2025近畿1位】「二科展」入選の芸術家・東留伽アナ、学生時代はラテンダンサー「大阪の街は情熱的!」

インタビュー
記事投稿日:2025.10.28 06:00 最終更新日:2025.10.28 06:00
出典元: 週刊FLASH 2025年11月4日号
著者: 『FLASH』編集部
【地方局アナグランプリ2025近畿1位】「二科展」入選の芸術家・東留伽アナ、学生時代はラテンダンサー「大阪の街は情熱的!」

朝日放送・東留伽アナ(写真・馬詰雅浩)

 

「休職していた9カ月があったので、3連覇というのは本当に驚きましたし、ありがたい話だと思って、うれしかったです。アナウンサーのお仕事は、前に進んでいるかどうか、わからない仕事でもあるんですよね。担当する番組は、タイミングやご縁で決まっていくものなので、実力が本当についているのか、みんなに認められているのか。けっこう私は、気にしちゃうタイプなんです。わからないからこそ、こういう指標があると、本当にありがたいなって思います」

 

「地方局アナグランプリ」の近畿ブロックで3連覇を果たした東(あずま)留伽アナは、こう本音を語る。東アナは2023年、9カ月、休職して、パリへ留学していた。休職するまでにはいろいろ悩み、人事部とも話し合いを重ねてきたという。

 

「入社してからかなり働きまくっていたので、ときどき、自分でバランスが取れなくなってしまうこともあったんです。どこかで一区切りをつけて、ここまではがんばる、そこから先はちょっと休む、ということを考えていました。決して後ろ向きではなく、前向きに自分の働き方や生き方を考え直すため、パリに留学しました」

 

 パリでは、子どものころから描いていた絵の勉強をし、語学学校にも通った。刺激的だった9カ月は、体感では3年ぐらいの長さに感じたという。帰国後にいちばん変わったのは、働くスタンスだ。

 

「フランスの方、ぜんぜん働かないんですよ(笑)。本当にアバウトだし、時間どおりに来るなんてありえないし。できるだけ早く仕事を終わらせて家に帰る。そして家で家族と一緒に食事をして、そういう時間を大切にする。これで、どうやって社会が成り立っているんだろうと思った時期もありましたが、私も、そんな時間の流れのなかで暮らすうちに、本当に人生を楽しむこと、本当の豊かさとは何なんだろうと考え直しました。視聴者の方には寂しい思いをさせてしまったかもしれませんが、留学の経験は本当によかったと思っています」

 

 東アナが留学先にパリを選んだのは、絵の勉強をしたかったことも大きかったと話す。

 

「スケッチを描いたり、ヌードデッサンをしたり、学校にも通っていました。いまも副業として、絵を描く活動も続けています。じつは、9月の二科展で、絵画の部で入選したんです。ギャラリーさんにも、少しですが出してもらえるようになりました。ちょっとずつ認めてもらえるようになったことはうれしいですね。最近は、人物画や明るい絵を描くことが多いです。絵を描き出すと無心になってしまうので、放っておいたら平気で6時間ぐらい描いています。もっとこうしたいのにとか、悔しいなとか。どうやってこの絵を完成させようかと思っているときは、山登りをしているような気持ちですね。本当にクリエイティブなことは楽しい。しゃべることとはまったく違う表現なので、そこで、自分がいままでアナウンサーとしては出せなかった部分を出せるようになって、うまくバランスが取れているのかもしれません」

 

 パリにいる間に、アナウンサーの職を離れようと思ったこともあったと吐露する。

 

「アナウンサーの仕事は、本当に自分に向いているんだろうかと考えたこともありました。でも、アナウンサーから離れた期間、むしろやりたくて仕方なかったんです。何かを伝えたい、しゃべりたい。たくさんの方と交流して、生かしたい。やっぱりもう1回がんばろうと思えて、戻って来ることができました。アナウンサーも絵を描くことも、自分にとっては必要で、呼吸のような感じなのだと思います」

 

 こうして復帰した東アナは、4月から毎週土曜9時30分から放送の『教えて!NEWSライブ 正義のミカタ』で、東野幸治とともにMCを務めている。

 

「なかなかハードで、毎週、刺激的です。東野さんも本当に素敵な方で、フォローしてくださいます。高市(早苗)さんが総裁に決まった直後の週の放送は、過去最高視聴率を記録しました。かなり熱の込もった放送だったと思います。吉村(洋文)維新代表にゲストにいらしていただいたり、いまABCではいちばんとがった番組だと思っています。スタッフもギリギリのところを攻めますし、みんなで一丸となって挑戦しているような感じです。維新が自民党と連立を組んだことで、大阪もちょっと熱いです。番組を担当するようになってから毎週、思うのですが、本当にいまの政治はホットでおもしろい。この番組に携わっている以上、もっともっと勉強していきたい。政治に興味がない私と同年代の人が、少しでも政治に興味を持ってくれるように、おもしろいと思ってくれるように。そんな橋渡しができたらいいなと思います」

 

 こう話した東アナは、大きく深呼吸をした。その姿は、背筋がピンと伸びていて美しい。そのことを告げると、意外な答えが返ってきた。

 

「大学のとき、競技ダンスをやっていたんです。私はラテンダンスで、サンバ、チャチャチャ、ルンバ、パソドブレという4種目。それぞれの音楽やリズムが決まっていて、それに合わせて、男女1組がペアになってダンスを作るんですが、これが楽しいんです。体育館で10組ぐらいが一斉に踊って、競い合います。勝ち残り形式で、最後に1位になった1組が、フロアで踊ることができるんです。そのときの見せ方や目の使い方で、評価が変わってくるので、そういう研究はアナウンサーの仕事に生きているかもしれません。でも最近は、去年から飼っているトイプードルのコパン(オス)が癒やしで、部屋でモフモフしてばかりなんです。絵をずっと描いていると姿勢もよくなくなるし、最近やっていないダンスを踊って、姿勢をよくしないとですね(笑)」

 

 北海道出身の東アナ、じつは両親は大阪人で、自身が生まれたのも大阪だ。北海道では大阪のテレビ番組がよく放送され、観ていたので、大阪の番組には慣れ親しんでいた。

 

「昔だと『ちちんぷいぷい』も『新婚さんいらっしゃい!』も流れていました。祖父母の家に遊びに行ったときには、『吉本新喜劇』を観る小学生だったんです。だから、大学進学で大阪に出てきて、そのまま大阪でアナウンサーとして仕事ができているのは、幸せなことだと思います。祖父母は大阪にいるので、孝行もできてますしね。大阪は、ダンスで言うならラテン(笑)。情熱的で楽しいです。そんな大阪で、アナウンサーとして、画家として、自分のペースでしっかり生きていきたいと思っています」

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