
『失恋カルタ』梅澤美波と加藤小夏(写真・木村哲夫)
お笑いタレントで芥川賞作家の又吉直樹が、自身の朗読会で読むために書いたテキストを読み札に、人物の何気ない日常を描き共感を呼ぶイラストレーターのたなかみさきが、50音分すべての絵札を描き下ろしグッズ化したのが「失恋カルタ」。2025年1月に発売され、記念イベントも開催された。この「失恋カルタ」をモチーフに、大学のボードゲームサークルで出会った千波(梅澤美波)、光(西垣匠)、彩世(加藤小夏)の3人のこじれた恋愛の悩みを描いたドラマ『失恋カルタ』が、3月31日からスタートする(毎週火曜24:59〜MBS、毎週火曜25:26〜TBS)。トリプル主演の3人のうち、千波を演じる梅澤美波(乃木坂46)と彩世を演じる加藤小夏に話を聞いた。
― 梅澤さんが演じるのは恋愛依存で、認めてほしいという気持ちが強い千波。加藤さんが演じるのは恋愛に不器用だけど、奥に秘めた思いがある彩世。演じてみて自身と共感した部分は?
梅澤 千波の場合は、誰かに認められたい、必要とされたいという対象が恋人や恋愛に向いていますが、私も誰かに認められたいという欲求がすごくあって、そのことに生きがいを感じるときがあるんです。私の場合は職業柄というか、認められたい気持ちが一緒に仕事をする相手、一緒に活動しているメンバーに感じることがすごくあります。ちょっと人に依存しがちだったり、そうしないと不安になってしまったり。それでいて不器用になってしまうところなんかは共感しましたね。
私は乃木坂46のキャプテンを務めていますが、本当の自分は人を引っ張るのは意外とそんなに……(笑)。じつは仲良くなったらいじられキャラだし、そんなところは千波に似てるので、そのままの自分で演じられました。
加藤 嫌なことから目を背けがちなところはすごい似てるなって思いました。私は向き合わなくちゃいけないことをネガティブではなく、ポジティブにかわしちゃうんですよね。不安になってもならなくても今の状況が同じなら、不安にならなくていいでしょってなってしまって。彩世とはちょっと違いますが、そうすることできちんと向き合おうとしていなかったなと思いました。恋愛は不器用ではないかもしれないです、自認ですけどね(笑)。
― ドラマ同様、おふたりの“親友感”が出ていますが、これは現場で育んでいった?
加藤 (梅澤、西垣、加藤の)3人のハマり方がすごかったんですよ、ガチャンときれいにハマりましたっていう感じで。初日なのに1カ月ぐらい撮影してたみたいだったよね。
梅澤 小夏ちゃんの存在がすごく大きかった。私も西垣さんもうまく引き出してもらったら砕けるタイプなので、小夏ちゃんが回してくれました(笑)。それで私たちは心を開いていったみたいなね。
加藤 本当にバランスが良かったと思います。私も2人に会った瞬間から「2人は突っ込んじゃえば、どんどん出てくるぞ」と感じたので、私からさらけ出していきました。美波は顔に“いい人”って書いてあるじゃないですか。見たらわかります(笑)。
梅澤 そんなことないよ(笑)
加藤 なんの心配もいらない、信頼できる人だって。3人のグルーブ感がすごく良かったと思います。
― 3人は大学のボードゲームサークルで出会い、ドラマの中でもボードゲームが出てきます。今までにハマったゲームは?
加藤 私は(トランプの)「大富豪」ですね。大富豪が好きすぎて、「やろう、やろう!」ってみんなを誘って。しかも「私が大富豪になるまでやろう!」みたいな“ふごハラ”、大富豪ハラスメント(笑)。
梅澤 おもしろすぎるよ、小夏ちゃん(笑)。
加藤 おばあちゃんの家でずっと鍛えられて生きてきたので。今でも始めると、私が大富豪になるまでやめないです(笑)。美波、いつかやろうね。
梅澤 もちろん! 私はボードゲームの「ito」という価値観をすり合わせるゲームがすごく好きで、このドラマの初日に3人で遊んだんです。そのときにちゃんと組み合える3人だなって実感できたのは大きかったかな。
加藤 3人、価値観が似てたよね。「ito」をやりたくて、撮影の合間にどうにかできないかと隠れて遊んでました(笑)
梅澤 それぐらい夢中になってやっていたので、ゲームサークルの雰囲気はめっちゃ出てると思います!
― 「あ」から「ん」まで50音すべての句が揃う「失恋カルタ」。思わず同感する!と唸った一句は?
加藤 (句の内容が)本当に天才ですよね。中でも私がいちばん好きなのは「れ」の「連絡しないでね、本当に、本当に」。だって連絡がきても、こなくても辛いんですから。どうせ辛いことを敢えて言っている弱さと強さがすごく好きです。
梅澤 そうそう! すごいいわかる! 私は「え」の「笑顔が腹立つなら修復は不可能だよ」
加藤 これ、えぐい!
梅澤 考えただけで苦しくなりそう。
― 第1話で登場する結婚式から逃げ出す友人・美咲の行動はどう思う?
梅澤 なかなかできることじゃないから、その行動力はかっこいいなって思います。
加藤 自分の好きなように生きたらいいと思うので、私もかっこいいと思います。後悔するよりはしないほうがいいし。
梅澤 そうだよね。そこまで言わなかった美咲もちょっとむちゃくちゃな気もするし。でも「違うな」と思ったときに行動することの大切さみたいなことは感じたかな。小夏ちゃんは理想の結婚式ってある? 私は本当にお世話になった方たちだけを集めて、家族にいちばん恩返しをする気持ちで挙げるのが理想かな。
加藤 私は誰もいなくていい、2人だけでいいかな。私とその人が幸せでお互いの気持ちを確かめあえれば、それでいいんじゃないかなって思うから。理想のウエディングドレスとかも特にないんだよね。
梅澤 私は和装もウエディングドレスも着たい!(笑)
― 失恋に限らず、ショックなことから立ち直らなければいけないことは仕事でもあります。2人のショックから立ち直る方法は?
加藤 ネガティブの引力ってすごく大きいじゃないですか。だからネガティブに引っ張られるのは当たり前だとは思うんですけど、それに引っ張られたら負けだと思っていて。ネガティブになっても状況は変わらないんだったら、ハッピーでいようって思います。もしかしたら、今死んじゃうかもしれない、ネガティブのまま死にたくないなって。ショックなことと向き合うのは大切だと思うけど、落ち込んでる時間はもったいないし、その時間の自分がかわいそうだなって思っちゃう。
梅澤 私は美味しいものを食べたり、単純なことをやります。あとは別のことでうまくいくようなことを作る。別のところで成功を手に入れるってことかな。失敗することも、落ち込むこともめちゃくちゃあって、同じことで再度成功することももちろん大事だけど、やっぱり道のりも必要だと思って。だから別のことで人から受け入れてもらったり、成功したりっていう事実を自分で手に入れること。成功体験を手に入れて、次に持っていければいいと思います。
加藤 私は20歳ぐらいのころはすごくネガティブだったので、そんな気持ちをポジティブに切り替えるように練習をしました。わかりやすい例えだと、ヘアアイロンで火傷をしたとします。そのときに「熱い、痛い」より「火傷をした自分が滑稽だな、何やってんだよ、自分」みたいな感じでおもしろいほうに持っていく。まずは自分がネガティブになったら、それに気がつけるといいですよね。
うめざわみなみ
1999年1月6日生まれ 神奈川県出身 2016年乃木坂46の3期生オーディションに合格。『映像研には手を出すな!』(2020年、ドラマ版 毎日放送・TBS系、 映画版)などに出演、『CLACCY.』のレギュラーモデルを務める。2023年2月23日から3代目キャプテンに就任。2026年2月2nd写真集『透明な覚悟』発売。2月25日に乃木坂46卒業を発表。5月21日の「14thYEAR BIRTHDAY LIVE」最終日に「梅澤美波卒業コンサート」を開催予定
かとうこなつ
1999年6月26日生まれ 東京都出身 2014年デビュー。ドラマ『I“s』(2018年、BSスカパー!)で連続ドラマ初出演。映画『おばあさんの皮』(2021年)、『君たちはまだ長いトンネルの中』(2022年)で主演。ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022年、NHK)『さらば、佳き日』(2023年、テレビ東京系)に出演するなど活躍中
写真・木村哲夫
ヘアメイク・坂間亜由美
スタイリスト・高木かなえ
衣装協力・
梅澤美波/MUSUBORE、yae
加藤小夏/ILĒAN(アイリーン) 、GAB GAB(ガブガブ) 、BLONDEY 、FEKETE、Dr.Martens
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