
デビュー当時のマル秘エピソードで“女子トーク”は大盛り上がり(写真・福田ヨシツグ)
音楽バブルに沸く1995年にデビューした相川七瀬とMAXの「BIG BANG対談」後編は、30年前といまとで“変わったこと”と“進化したこと”をテーマにスタートです。
LINA(以下、リナ) いちばん変わったのは自分自身。20代のころと比べると、さすがに体力は落ちてきているのを感じていて、ライブは気合との戦いですね(苦笑)。
相川 そりゃ、そうだよね。30年たったいまも、あれだけ歌って、踊ってるんだもん。しんどいに決まってるよー。
NANA(以下、ナナ) 20代のころは、全国ツアーで年間50本を超えるライブをやっていて、さらに毎回、打ち上げをやっていたんだけど……。
相川 毎回打ち上げ!? それ、すごくない!?
MINA(以下、ミーナ) そうそう(笑)。
REINA(以下、レイナ) ライブで目いっぱい歌って踊った後に、ご飯を食べてカラオケで歌って、最後はクラブでまた踊るというのが、MAXのルーティンで……。
リナ スタッフさんやバンドさん、ダンサーさんから、毎回、打ち上げがあるのはキツいってすごい苦情がきてた(笑)。
ナナ 精神的にも子どもすぎて、ライブ前は会場で鬼ごっこをしていたからね。
レイナ みんな体力があり余っていたから、そこまでしないと気持ちが落ち着かなかったんだよね。
相川 嘘でしょ、ありえない(笑)。
リナ いや、ホントホント。鬼ごっこをして歌って踊って、それでもまだ体力は余っているし、ライブの興奮でアドレナリンは出まくっているしで。食べて、飲んで、歌って、クラブで踊って、ようやく眠れるみたいな感じだった。
ミーナ 毎回、朝帰りだったよね。で、夕方まで寝て、またライブ!
相川 すごい……ね。マジで驚いているよ。さすがMAXだ。
ナナ あの時代は忙しすぎて、自由になる時間がなかったから、ライブの打ち上げが唯一の遊びで、そこでストレスを発散していた感じだったような気がする。
相川 いま、ライブの後はどうしているの? まさか……。
ナナ 打ち上げをする気力も体力も残っていないから……。
ミーナ 即、解散!
レイナ 「早くお家に帰って寝るぞ!」みたいな(笑)。
――デビューして30年……。メンバーの結婚・出産や活動休止など紆余曲折がありましたが、それぞれ転機を挙げるとしたら?
リナ 転機か……。振り返るとたくさんあるけど、いちばんはミナコ(ミーナ)がお休みに入って、グループとしての活動ができなくなったときかな。
相川 りっちゃん(リナ)とミナコは同い年だっけ?
ミーナ 同じ1977年生まれだけど、リナちゃんは早生まれだから、学年は私がひとつ下。
リナ グループとしてではなく、個人として歌とダンス以外に何で表現できるんだろうと考えたときに、明確なことが思い浮かばなくて。悔しいけど……もっと自分を鍛えていかなきゃいけないという学びをもらったような気がしたんだよね、あのときに。
ナナ それまでは、何をするにも全部グループだったからね。
リナ そう。あのときにMAXというグループじゃなくて、初めてそれぞれが個人と向き合いはじめたから「転機は?」と聞かれたら、そこだったのかなと思う。
相川 でもさ、気づくのが20代でよかったよね。後になるほどしんどいじゃん。自分が確立しているようでしていない、20代のうちに向き合ったほうが絶対にいいもん。
レイナ それはね、そう思う。ただ、デビューからずっと4人だったから、最初は1人の現場がものすごく怖くて。あのとき味わった恐怖は、いまでも忘れない。
ナナ 私も。4人でバラエティ番組に出ているときは緊張しなかったのに、1人になった途端、震えてきたりとか。
相川 その感覚は、ソロの私にはわからないことだね。デビューから、ずっと1人だったから。
リナ 七瀬ちゃんは本当にすごいと思う。私たちはれしいことも悲しいことも、全部みんなで共有してきて。うれしいことは4倍になるし、悲しいことは4分の1。そうやって支え合ってきたから。
ナナ 1人で出るようになって、「あーだったよ、こーだったよ」と報告し合うことで視野も広がったし、友達の輪も広がったし、みんなで集まったときに、もっともっと強くなれることもわかったしね。
リナ 個人としてもMAXとしても、あのときがひとつの転機だったんじゃないかな。
相川 ナナちゃんはどう?
ナナ MAXとして考えると、3枚めのシングル『TORA TORA TORA』に出合えたことかな。あの曲がヒットしないともう終わり、というところまで追い詰められていたから。
相川 えっ? 解散ということ?
ミーナ ううん。「これが売れなかったら沖縄に帰す」って言われていたんだよね、私たちは(苦笑)。
相川 えー!? 沖縄に帰す!? それって、まぁまぁのことだよね(笑)。
リナ いま考えるとそうなんだけど、当時は4人とも本気で沖縄に帰されるって思っていたから(笑)。
相川 そうか、MAXにはそういうストーリーもあるんだ。
ナナ 初めて『紅白歌合戦』に連れて行ってくれた『Give me a Shake』もそうだし、『Ride on time』にも助けられたし、レイナがお休みしてセールスが落ち込んだとき、初めて3人態勢で出した『Tacat a’』が話題になったりと、MAXはとにかくいろんな楽曲に助けられてきたグループだと思う。
相川 レイナはどう?
レイナ 私個人のことで言うと、結婚・出産を機にMAXを離れることになったときかな、やっぱり。
相川 レイナは、いくつで結婚したんだっけ?
レイナ 2011年だから、32歳のときかな。
ミーナ 私が30歳のときにMAXに戻ってきて、そのすぐ後だったよね。
レイナ そう。私が抜けて、3人態勢で出した『Tacat a’』を聴いたとき、それまでのMAXの楽曲とは違うことにものすごい衝撃を受けて。3人を応援しながらも、心のどこかで“もう私が戻れる場所はないかも”と思った時期があったんですよね。
相川 レイナと、もう1人のメンバー・AKIちゃんも加えて、最初で最後の5人態勢でやったのが――。
レイナ MAX一夜限りのスペシャルイベント『MAX 20th LIVE CONTACT 2015 BACK TO THE MAX FUTURE』です。
相川 私、そのライブを観に行ってるから。ステージの後で “そうか、MAXはまた4人に戻っていくんだ……” と思ったのを覚えてる。
レイナ そのライブに声をかけてもらったことが、もう本当にうれしくて。
相川 第2のMAX人生の始まりだね。
レイナ そう。私にとっては、シーズン2の始まり。だから、みんなには感謝しかない。
相川 ミナコはどう?
ミーナ 私もレイナと同じで、一度お休みしていたから、シーズン2のきっかけを作ってくれたナナちゃんとの電話が最大の転機だった。
相川 ミナコがMAXに復帰したのは……。
ミーナ 30歳で復帰したから「もう一度、一緒にやらない?」と声をかけてもらったのは29歳のときかな。ナナちゃんの言葉を聞きながら“そうか、私はもう一度、戻れるんだ……”と、思ったときのあの感覚は、いまでも鮮明に覚えてる。
相川 最初はさ、大人たちの引力で4人が一緒になって。楽しいことも悔しいことも、4人で共有して。でも女性は、体のこととか結婚・出産とかいろんなことがあって、いったんはブレーキがかかったけど、それぞれがそれぞれのタイミングで、自分たちの意思でMAXにもう一度入り直したということだよね。
ミーナ そう。七瀬ちゃんが言うとおりだと思う。
ナナ だからこそ、このまま還暦まではMAXを続けようというのが、いまの私たちの揺るぎない決意であり、最大の目標!
レイナ 真っ赤なスーツで『Give me a Shake』をやろうというのが、4人の合言葉。
相川 真っ赤なスーツもいいけど、できれば社長の平(哲夫)さんに口出ししてもらいたいね。りっちゃんとミナコの衣装をチェンジしろとか(笑)。
リナ ははははははは。でも、芸能界に入るきっかけをくれたのはウチの社長だし、10代で何も知らない私たちをここまで育ててくれたのも社長だから、“還暦ライブ”は絶対に観てほしいよね。
相川 沖縄に帰されそうになったこともあったけどね(笑)。
ミーナ そうそう。でも、全部を乗り越えていまがあるから、社長に観てほしいという気持ちがいちばん大きい。
ナナ それで「お前たちもがんばったな」って社長に言ってもらえたら、もう最高だよね。
相川 平さんがこの対談を読んだら、きっと泣いちゃうね!(笑)
あいかわななせ
1975年2月16日生まれ 大阪府出身 1995年『夢見る少女じゃいられない』でデビュー。その後もヒット曲を数多く世に送り出す。2024年に國學院大學神道文化学部卒業。2026年、同大学院博士前期課程修了。2026年11月2日、30周年ツアーファイナルとして日本武道館でのライブが決定。現在、相川七瀬30周年を記念したオールタイムベストアルバム『Rock‘N’Roll Journey~30th Anniversary Best~』が発売中!
まっくす
NANA、MINA、LINA、REINAの4人からなるボーカルダンスグループ。1996年発売の3rdシングル『TORA TORA TORA 』でブレイク。1997年に、『Give me a Shake』でオリコン初登場1位を獲得。その後も、『Ride on time』など数多くのヒットナンバーを発表。7月11日(土)に、大阪・新歌舞伎座にて、『MAX LIVE CONTACT 2026~FINE PLAY~』を開催
写真・福田ヨシツグ
取材&文・工藤 晋
ヘアメイク・MIE(MONDO-artist)、Nami Ikegaya(ともにMAX)、RYO(相川)
撮影協力・MEDUSA
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