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岸田敏志「もしかしたら、僕が金八先生を演じていたかも」今だから話せる『1年B組新八先生』出演秘話…英語はわからないのになぜか英語教師に

インタビュー 記事投稿日:2026.08.04 06:00 最終更新日:2026.08.04 06:00

岸田敏志「もしかしたら、僕が金八先生を演じていたかも」今だから話せる『1年B組新八先生』出演秘話…英語はわからないのになぜか英語教師に

両手を大きく広げて、“新八先生” として生徒たちに囲まれていた当時のシーンを再現する岸田敏志(写真・木村哲夫)

出演

 2026年7月、反町隆史主演の『GTO』(フジテレビ系)が連続ドラマとしては28年ぶりに復活し、話題を呼んでいる。学校を舞台にした「学園ドラマ」は、いつの時代の作品も視聴者にインパクトを残してきたが、その中心にいた “名物教師” が当時を振り返る――

 

「もしかしたら、僕が金八先生を演じていたかもしれないんです」と笑うのは『1年B組新八先生』に出演した岸田敏志。

 

 初出演したドラマ『愛と喝采と』(1979年、TBS系)のプロデューサーが、“教師を主役にしたドラマ” への出演を京都教育大学出身の岸田にオファーしたのだという。

 

 だが、同作の挿入歌『きみの朝』が大ヒットしていた岸田は、多忙を極める身だった。

 

「所属していた音楽事務所で初めて売れたので、一挙に全国ツアーを決めてしまい、まったく出演する時間がなかったんです。そこで同じ事務所のチンペイさん(谷村新司)にお願いしたら『僕はドラマはできない』とお断わりになって。

 

(武田)鉄矢さんが、映画『幸せの黄色いハンカチ』の撮影がひと段落ついたころだったので、彼がやってくれるなら安心だと、話がまとまったようです」

 

 次作こそ岸田が主演と決まり、スケジュールを調整していたが、『3年B組金八先生』は大ヒット。

 

「これはやりにくいなと(笑)。だから、撮影が始まる前に鉄矢さんを喫茶店に呼び出して、撮影がどういう形で進んでいくのか、どんな気持ちで取り組めばいいのか、質問責めにしましたよ。彼は『自分の思いどおりにやればいいんだ』と言ってくれましたね」

 

 番組プロデューサーから教科の得意・不得意を聞かれ、「体育と音楽は得意だが、英語は全然わからない」と答えたにもかかわらず、渡された台本は英語教師の設定だった。

 

「笑うしかなかった」と岸田敏志は振り返る。

 

「『新八先生』には金曜 “八” 時の “新” しい先生という意味合いもあったので、あえて苦手な教科を教えさせることで、新人らしさを出そうとしたのかもしれません。ただ、授業が始まるとすぐに事件が起きて教室を飛び出す展開ばかりだったので、英語の授業シーンは3回ほどしかありませんでした(笑)」

 

■店に『10年B組新八先生』の垂れ幕

 

 当初は、役者の世界に戸惑うこともあったという。

 

「初出演したドラマ『愛と喝采と』では歌うシーンが多かったんですが、『新八先生』は完全に役者の仕事。校長先生を演じていらした赤木春恵さんの演技を見ながら、勉強しました」

 

 岸田は、両親も兄弟も親戚もほとんどが教師という “教職一族” で育った。

 

「親父は、僕も教職に就くものだと思っていたので、芸能界入りにはずっと反対していたんです。でも新八先生を演じたときに、初めて喜んで応援してくれました。学校で僕のことを言われるのが、嬉しかったみたいです(笑)」

 

“岸田先生” は生徒からの信頼も厚い。

 

「よく『同窓会をやるから先生も来てください』と案内がくるんですよ。ドラマが終わって10年めの同窓会では、店に『10年B組新八先生』という手作りの垂れ幕が飾ってありましてね。しゃれたことをしやがってと(笑)。みんな、学校より濃い時間を一緒に過ごしたから、仲がいいんです」

 

 岸田はこれまでの人生を「断わらなかったから仕事の幅が広がった」と振り返る。

 

「親戚が、自作曲を吹き込んでCBSソニーの酒井政利さんに送ったテープに、僕の歌声が残っていたんです。音楽の道に入ったのは、それを聞いた酒井さんに誘われたから。役者の世界に入ったのも、ドラマ出演を誘われて断わらなかったから、今があると思うんですよ。人生すべて挑戦。断わったらチャンスはゼロですからね」

 

 デビュー50周年の記念コンサートツアーを終えたばかりの岸田だが、「元気な間は、歌い続けたい」という。

 

「近年は舞台やミュージカルの音楽制作の依頼も増え、息子(パーカッション奏者の稲田しんたろう)がアレンジを、娘(ミュージカル女優の稲田みづ紀)がコーラスで歌ってくれます。娘の旦那さんはミュージカル俳優の福井晶一くんで、家族で集まると音楽の話に花が咲きますね」

 

 約半世紀をかけ、岸田家は “教育一家” から “音楽一家” になった。

 

■『1年B組新八先生』(TBS系・1980年)
中学校を舞台に、まだあどけなさが残る中学1年生ならではの非行やいじめ問題を描いた学園ドラマ。岸田は若く理想に燃える新米英語教師・新田八郎太を爽やかに好演した。自身が歌う主題歌『重いつばさ』に乗せて夕日に向かって生徒たちと走る名シーンは今も語り継がれる

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出典元: 週刊FLASH 2026年8月11日号

著者: 『FLASH』編集部

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