
8月15日の新日本プロレス両国国技館大会で引退する天山広吉(写真・保坂駱駝)
パワフルなファイトぶりでファンからも愛されたプロレスラー天山広吉が、2026年8月15日の新日本プロレス両国国技館大会で引退する。
1990年5月、新日本プロレスに入門し、先輩の橋本真也の付き人をしながら、過酷な新弟子時代を乗り越えた。1993年6月から海外修行に出て、1995年1月に凱旋帰国を果たすと、蝶野正洋らと「狼軍団」を結成。一気にブレイクを果たし、人気選手としての地位を確立していくことになる。
IWGPヘビー級王座など、シングルでも多くのタイトルを獲得している天山だが、ファンのなかには、天山といえば「タッグ屋」のイメージを持つ人も多いだろう。それほどまでに、蝶野とのタッグや、小島聡との『テンコジ』タッグで多くの実績を残してきたからだ。
天山にとっては、どちらがタッグパートナーとしてやりやすいのだろうか?
「蝶野さんと組んでいたときは、ホント先生と生徒みたいな感じでしたね。自分が海外修行から帰ってきて、蝶野さんから誘われてタッグを組むようになったことは、いまとなっては一番いい選択だったというか。
蝶野さんという師匠のおかげで、プロレスのなんたるかっていうのを教えてもらいましたし、もう蝶野さんの言うことを聞いていれば間違いなかった。
試合が終わったあとも、毎回ご飯を食べながら『お前ここが悪いから、こうしろああしろ』っていう感じでアドバイスもくださって。もちろん、ご馳走になりながら。
で、なんだかんだ実際の試合では、8割ぐらいは自分が出てるんですけどね(笑)。おいしいところは、最後、蝶野さんが持っていくんで。まあ、当時は自分も若くて動けたから、それでもよかったですけど、いまならちょっと勘弁してほしいですよね」
では、こちらも数々のタイトルを獲得した小島とのタッグは、どうだったのか?
「蝶野さんとのタッグは勉強になった一方、いろいろ気を遣ったりもあるんですけど、コジとやるときは、別にそこまで気を遣うこともない。お互い好きなことやって、合体の連携技なんかも、何も言わなくても阿吽の呼吸でできる、みたいな。だから、気兼ねなくというか、伸び伸びできるのはやっぱコジと組んでるときでしたね。
蝶野さんとコジ、タイプは全然違いましたけど、自分にとってはどちらも信頼できるパートナーだったことに変わりはないですよ」
プライベートでは2004年に長男が誕生。中学3年生の時点で185センチあったという息子さんは大学生になった。
「大学でアメフトをやって、体がごつくなって、体重も102〜103キロになったのかな。身長は185か186で、自分を全然超えちゃって。
将来はスポーツの道に? いやー、どうなんですかね? 自分としてはプロレスラーにさせたいっていうのもあったんですけどね。本人もプロレスは小さいときから観てたんで好きなんですけど、痛いのはイヤみたいですし、『あんまり肌見せんの嫌だから』とか意味わかんないこと言ってて(苦笑)」
プロレスラーとして体を酷使するなか、天山の「癒し」であり続けたのが趣味のパチンコだ。天山といえば、プロレス界屈指のパチンコ好きとして知られているが……。
「通算の収支ですか? それこそ何年か前まではパチンコの収支をケータイで記録できるアプリがあって、それに全部つけてたんですよ。でも、そのアプリがだいぶ前に使えなくなっちゃったんで、そこからはそんなに細かく計算してないんですよ。ただ、ざっくりで言っても、ちょっとプラスだとは思うんですけどね。
一時、それこそ昔の初代ガロ(CR牙狼)がすごい好きでバンバンやってたときは、ガロでメシ食っていけるんじゃないかって思ってたくらい(笑)。だから、通算しても、たぶん負けてはいないと思うんですよね」
引退後は大好きなパチンコ三昧かと思いきや、天山は、長年の激闘の代償によって満身創痍。度重なる手術にくわえ、2025年5月に受けた腰の手術の影響で、長時間打ち続けるのは難しいのだという。さらに、大好きだった車の運転もままならないそうだ。
「手術が終わって、先生に『足の感覚的にブレーキとアクセルの加減が難しいと思うから、車の運転は年内は控えてください』って言われたんですよ。えー! って思ってね。退院したのが 8月ぐらいだったんですけど、それまではずっと車の生活だったんで、タクシーや電車で移動しているいまは、だいぶ不便を感じてます。
正直、自分では全然運転できると思ってたんですけど、いざ退院してみると、足の感覚にちょっとズレがあったり、ちょっと踏み損なったりしそうな感じがあるというか。
だから、結局、いまも乗ってないんですけど、車に乗れないのだけがホントにつらいですね……。引退試合が終わって、ちょっと落ち着いたら教習所に行って、そういうのを検査して。問題なかったら(運転再開)って感じですかね」
8月15日に迫った引退試合は、盟友・小島聡とのシングルマッチ(5分1本勝負)。猛牛・天山広吉のファイトは泣いても笑っても、この日で見納めだ。
「これまでずっと応援していただいたファンの人には本当に感謝しています。最後の試合も、しっかりとみなさんの期待に応えられるよう、天山広吉のプロレスをお見せできればと思いますので、ぜひ最後まで応援よろしくお願いします!」
プロレス引退後はタレントとして活動するという天山の、ラストマッチに期待したい。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







