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いまさら聞けない「血圧のキホン」(3)高血圧と病の関係は?

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.06 11:00 最終更新日:2020.05.07 21:24

いまさら聞けない「血圧のキホン」(3)高血圧と病の関係は?

動脈硬化になると血管の壁が厚くなり、つまりやすい状態に

 

 いつから我々は、こんなにも血圧を気にするようになってしまったのか。ところで、そもそも血圧って何なのか、ご存知ですか? 高いと何がいけないの? じつはあまり知らない「血圧のキホン」を、一緒に学びましょう。今回は、血圧と病気の関係について。

 

 一般に自覚症状がない高血圧だが、さまざまな病気の原因になるため「サイレント・キラー」とも呼ばれている。

 

 

「高血圧を放置しておくと、動脈硬化を引き起こします。血管の弾力が失われ、劣化したゴムチューブのようになるんです。

 

 動脈硬化が進むと、血管が詰まったり、破綻して出血したりします。これが脳で起きれば、脳梗塞や脳出血になります。さらに、高血圧を放置することで心臓の筋肉が疲弊し、血液が十分に送り出せない状態になります。これが心不全です」(新潟大学名誉教授・岡田正彦氏)

 

 また、糖尿病や腎機能低下などが原因で、高血圧になることもある。

 

「血糖値が上がると、浸透圧で血管内に水分が入り、血圧が上がります。腎機能が低下すると、体内の老廃物を排出しようとするため、血圧が上がります。

 

 原因となる病気を治療せず、血圧だけを下げようとすると、病状が悪化するので要注意です」(大櫛医学情報研究所所長・大櫛陽一氏)

 


おかだまさひこ
予防医療学が専門。LDLコレステロールの測定法を世界に先駆け開発した

 

おおぐしよういち
『高血圧のほとんどは薬はいらない!』(角川SSC新書)などの著書がある

 

写真・時事通信

 

(週刊FLASH 2020年5月5日号)

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