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いまさら聞けない「血圧のキホン」(7)コロナ重症化への影響は?

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.10 11:00 最終更新日:2020.05.10 11:00

いまさら聞けない「血圧のキホン」(7)コロナ重症化への影響は?

高血圧のための通院でも、病院がクラスター化している場合には感染のリスクが高まるので要注意

 

 いつから我々は、こんなにも血圧を気にするようになってしまったのか。ところで、そもそも血圧って何なのか、ご存知ですか? 高いと何がいけないの? じつはあまり知らない「血圧のキホン」を、一緒に学びましょう。今回は、血圧と新型コロナウイルス感染の関係について。

 

 新潟大学名誉教授・岡田正彦氏は、新型コロナウイルス感染の重症化と、高血圧との関係については、「現時点では証明できていない」という。

 

 

「高齢者が多い点が共通しているので、混乱しているのでしょう。今後の研究を見ないとなんともいえません」(岡田氏)

 

 しかし3月半ば、米国でこんな論文が発表された。

 

「降圧剤として知られる『ACE阻害薬』や『ARB』は、新型コロナウイルスを重症化しやすくする恐れがある」

 

 その後、米国の3学会が「コロナに感染しても、医師からの指示がない限り、ACE阻害薬などの服用を中止してはいけない」という声明を出した。

 

 高血圧で降圧剤を飲んでいるような場合は、新型コロナウイルスについて、ほかにも注意すべき点がある。

 

「ACE阻害薬には、『咳反射を高める』という副作用があり、人によっては空咳が出やすくなります。これにより感染を拡大させたり、本人の体力を奪って重症化させたりする可能性があります」(大櫛医学情報研究所所長・大櫛陽一氏)

 


おかだまさひこ
予防医療学が専門。LDLコレステロールの測定法を世界に先駆け開発した

 

おおぐしよういち
『高血圧のほとんどは薬はいらない!』(角川SSC新書)などの著書がある

 

写真・時事通信

 

(週刊FLASH 2020年5月5日号)

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