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芸人の飲食経営に「東西差」大阪は前面に押し出すもリスク高

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.05.13 11:00 最終更新日:2020.05.13 11:00

芸人の飲食経営に「東西差」大阪は前面に押し出すもリスク高

実業家としての顔も持つたむらけんじ

 

 会社に人生を預けっぱなしでは、いよいよヤバくなってきた昨今。不安定な芸能界を生き抜く芸人たちも、絵本作家、YouTuber、小説家など、“副業” を始めている。なかには、成果を収めている人も。今回は、芸能記者の中西正男氏に、芸人界の “副業動向” を聞いた!

 

 

「いまの時代、お笑い一本で売れることは本当に難しい。ネタがおもしろいことに加えて、なんらかの付加価値が必要になってきています。副業もそのひとつですが、芸人さんの副業事情も、東西で違いがありますね」

 

 その「違い」とは、何か。

 

「たとえば飲食店経営の場合、たむらけんじさんの『炭火焼肉たむら』、土肥ポン太さんの青果店『ポン太青果』のように、大阪の芸人さんのほうが、副業を前面に押し出している印象があります。

 

 副業をしていることをネタにしていて、本業とリンクさせているんです。それは、知名度を利用して飲食ビジネスをしているというより、『身近な存在に感じてもらおう』という、大阪の土地柄ゆえでしょうね。

 

 東京の芸人さんの場合、隠しているわけではないけれど、あまり大っぴらにはしない。加藤浩次さんは中目黒で『成吉思汗ふじや』をやっています。

 

 加藤さんが前面に出ていらっしゃるわけではないのですが、私が取材したら、きちんと答えてくれました。北海道時代の恩人のために、資金を出したそうなんです」

 

 一方、注目されることにはリスクも。

 

「はなから悪口をSNSに書き込むために店に行く人もいますし、何かあるとすぐに本業に影響が及んでしまい、レギュラー番組を失いかねません。

 

 このご時世で、たむらけんじさんは、『一部の店でテイクアウトをおこなうものの、万が一に備えて、大阪府の休業要請の前にすべての直営店舗の休業を決めた』とおっしゃっていました。

 

 取材する立場として見ていると、得な部分も大きいけれど、損な部分もたいへん大きいと思いますね」

 


なかにしまさお
1974年生まれ 大阪府出身 立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。12年に退社。大阪を中心に取材活動を続ける

 

(週刊FLASH 2020年5月5日号)

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