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能力値を上げる「大人の脳ドリルvol.1」使っていない脳を鍛えろ
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.06.01 20:00 最終更新日:2020.06.01 20:00
《年を取ると脳は衰える》
そう信じる人は多い。たしかに物忘れや、人の名前がなかなか出てこない場面は増えるだろう。しかし、これに落ち込む必要はない。これらは脳の、ほんの一部の衰えにすぎないのだ。
「物忘れは、記憶に関わる『海馬』という部分の老化によるものです。たった一部の老化であり、脳全体が老化したわけではありません。
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残りの大部分はしっかり機能しているので、トレーニングをすれば、衰えた部分をカバーすることができ、脳全体で見れば、“若返り” も可能なのです」
そう語るのは、長年、脳の研究を続けてきた、脳科学者の加藤俊徳医師(59)。これまで1万人以上の脳のMRI画像を分析してきた加藤医師は、「脳は100歳まで成長する」と断言する。
「脳には、『超脳野』と呼ばれる部分があり、司令塔のような役割を果たしています。この超脳野は、50歳を過ぎてから成長のピークを迎え、高齢者でも萎縮があまり見られません。中高年こそ、脳が生き生きとしはじめるときともいえるのです」
そんな加藤医師が提唱するのが「脳番地」だ。同じ機能の脳細胞群に、地図的に約120区分の番号を割り振ったもので、おもな番地は冒頭の図に示した8つ。それぞれの働きを理解し、効率的にトレーニングをおこなうことで、バランスよく脳を成長させることができる。
「8つの番地がバランスよく機能することで、脳は最大限に能力を発揮することができます。ふだんあまり使っていない脳番地や、使うのが苦手な脳番地を知って、そこを効率的に鍛えていきましょう」
今回本誌では、加藤医師監修のもと、「大人の脳ドリル」を作成した。
「在宅時間が長い生活は、脳にとっては刺激が少なく、衰えてしまいがちです。
『感染を避ける行動を取る』『不潔なものを遠ざける』『自分も他人も盛り上げる』といった能力を支える、『感情系』『視覚系』『聴覚系』の脳番地を中心的に鍛えて、新型コロナウイルスへの感染予防意識を高め、メリハリのある日々を送っていただきたいですね」
次のページでは、「大人の脳ドリル」問題集を掲載する。ドリルに合格点はなし。解答を考えているうちに、おのずと脳が鍛えられていく。今回は書き込み式になっているので、実際にペンを持って挑戦してみよう。レッツ、脳ドリル!