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自家焙煎にインスタ映え…「スタバに勝った喫茶店」の切り札

ライフ・マネー 投稿日:2020.06.12 11:00FLASH編集部

自家焙煎にインスタ映え…「スタバに勝った喫茶店」の切り札

グルメ誌がこぞって紹介する「黒田珈琲」のホットケーキ

 

「現在、日本のカフェ業界は全国に1530店舗(2019年12月時点)を展開する『スターバックス』の “一強” 状態。喫茶店は、年々、減少傾向にありますが、そんななかでも地域に根差して、スターバックスをしのぐほどの喫茶店も存在します」

 

 そう語るのは、カフェ業界の事情に詳しい経済ジャーナリストの高井尚之氏。

 

 言うまでもなく、スタバに勝っているのは「その店にしかない何か」があるからだ。今回、本誌はスタバをしのぐ7軒の喫茶店について、その「何か」を探る。

 

 

●黒田珈琲(東京・祖師ヶ谷大蔵)

 

 まずは、東京・祖師ヶ谷大蔵にある「黒田珈琲」。グルメ誌などで必ず紹介されるのが、同店のホットケーキだ。これ食べたさに訪れる人が、跡を絶たない。

 

「ホットケーキのシロップは自家製で、素朴さにこだわっています。多いときは、70枚出た日もあります。

 

 私たちのような個人経営の喫茶店が、祖師ヶ谷大蔵のような住宅地で、コーヒーだけで勝負するのは厳しい。だからこそ、パンやシチューなど、フードの味には妥協はしていません」(黒田康裕店主)

 

 絶対的な看板メニューの存在は、リピーター獲得のための大きな要素なのだ。そのほかにも同店では2カ月に1度、1冊の本を題材に10~20名が集まって感想を述べ合う読書会など、喫茶店では珍しい催しも開催する。

 

【SHOP DATA/黒田珈琲】
・住所/東京都世田谷区砧6-37-5
・営業時間/9:00~18:30(LO18:00)
・休み/年中無休

 

「珈琲 王城」で人気のパフェ

 

●珈琲 王城(東京・上野)

 

 喫茶店激戦区・上野で勝ち抜いてきた「珈琲 王城」。じつはアメヤ横丁などがある上野6丁目の中心エリアは、同店の存在もあり、スタバの路面店がない “空白地帯” である。

 

王城は、45年前の創業時から味の変わらないスパゲティや、そのボリュームに圧倒されるパフェなど、フード類を支持する常連が多い店だ。「古きよき昭和」を思わせる、レトロな空間も趣きたっぷりだが、近年、意外な形で新たな顧客が増えたという。

 

「創業時から出しているクリームソーダや、いちごミルクが『色み的にインスタ映えする』ということで、若い女性のお客様が連日お見えになります。いまや客層の3~4割は若い女性のお客様ですね」(玉山さん)

 

 昔と変わらぬ、懐かしい味の継続。それが「黒田珈琲」と「王城」の共通点でもある。

 

【SHOP DATA/珈琲 王城】
・住所/東京都台東区上野6-8-15
・営業時間/8:00~21:30(LO21:00)
・休み/不定休

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