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【食堂のおばちゃんの人生相談】37歳・公務員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.06.12 11:00 最終更新日:2020.06.12 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/ドアドアさん(37)公務員】
3カ月前から家探しを始め、条件に合う物件にもいくつか出会ったが、どうもピンとこない。「家は人生最大の買い物」と言うが、もう少し賃貸暮らしを続けたほうがいいのだろうか? 家探しのコツを知りたいです。
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【山口先生のお答え】
あらら、困っちゃうわ。私、自分で家を探したことないんですよ。今住んでいるのは30年前に親が買った建売住宅を、10年前に兄がリノベーションした家なんです。だから、私はただ与えられた空間に住んでいるだけなので……。
確かにドアドアさんが仰るとおり、家は人生最大の買い物です。失敗したくないから、慎重にならざるを得ないですよね。ただ、ご参考までに、ニッポン放送で聞いたお話を一つ。
高嶋秀武さんが息子さんに「そろそろ家を買わなくていいのか?」と尋ねたら「少子高齢化で空家がどんどん増えているご時世だ。住宅はいずれ供給過剰になって値崩れする。それまで待って買う方が絶対に得だから、今は買わない」と仰ったのだそうです。これは結構鋭いと思いました。
事実、少子高齢化の結果、日本全国で空家が増えて問題になっています。論理的に考えれば、家の値段は下がるはずですよね。あなたはまだお若いし、あわてる必要はないように思います。
ただし、新居を決める際は、周囲の環境をよく観察して下さい。引っ越した途端に隣の空地がゴミの載積場になったり、ヤクザの事務所が出来たり、プチゴミ屋敷になったりしたら大変です。
トラブルの芽を見逃さないように、日にちと時間を変えて見て回る、近所で評判を聞き込むなど、よくよくお気をつけ下さい。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中