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【食堂のおばちゃんの人生相談】47歳・会社員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.06.29 11:00 最終更新日:2020.06.29 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/すっとぼけ課長さん(47)会社員】
 最近酔って記憶をなくすことが増えてきて、翌日部下から「きちんと帰れましたか?」と聞かれることも多い。このままでは部長の前で悪口を言ったり、女子社員にセクハラしたり、致命的な過ちを犯しそうで怖い。これを機会に、お酒をやめたほうがいいんでしょうかね……。

 

 

【山口先生のお答え】
 ギクッ!? 実は私も最近、酔うと記憶が飛ぶんですよ。所々、記憶が抜けてるんですわ。

 

 おまけにうちの兄(下戸)が、私がまだ宝石会社の派遣をやっていた頃(15年ほど前)、高田馬場の駅前の花壇で酔いつぶれていると警察から連絡が来て、引き取りに行ったと言うんですよ。しかも2回も! 私、そんなこと全然記憶にないのに。

 

 おまけに電話を取った母が「どうせ倒れるなら交番の前にしろって、あれほど言ったのに!」と怒ったそうですが、まるで記憶にありません。それを聞いた私は「何でもっと早く言ってくれなかったのよ! そしたらテレビでしゃべってやったのに」と、反省の色無しですが。

 

 そうそう、今仲良くしているミステリー関連の友人たちと初めて居酒屋に行ったとき(9年前)、私が開口一番「面倒臭いから一升瓶取ろうよ」と発言して全員引いたそうですが、それも記憶にないんですよ。ま、私ならいかにも言いそうですけどね。

 

 で、あなたのお悩みですが、「過ちを犯しそう」だけで酒をやめられるんですか? それでやめられるなら、どうぞおやめなさい。私なんか何度過ちを犯したって、絶対に酒はやめませんからね。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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