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【食堂のおばちゃんの人生相談】36歳・会社員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.10.02 11:00 最終更新日:2020.10.02 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/英検二級さん(36)会社員】
 新しい上司が、やれ「そのイシューは社内でコンセンサスを取るべきだ」だの、「バジェットを見てアウトソーシングしよう」だのと、カタカナ語ばかり使って悦に入り、我々部下は辟易している。頼もしい先輩が「あれは息が臭いから“異臭”」と陰口を叩いてくれるので救われるが、ムカつく。

 

 

【山口先生のお答え】
 まったく同感です。生半可な英語の知識のある輩に限って、日本語ですむことを英語で言いたがるんですよね。教養のある外国人、例えばピーター・バラカンさんやロバート・キャンベルさんは、日本に定着した言葉以外、英語や外来語を使いませんよ。

 

 富裕層が儲かると富が溢れて下々にも恩恵があるという現象を“トリクルダウン”なんて言いますが、日本には昔から“おこぼれに与る”という分かり易い表現があるじゃありませんか。

 

 大学で英語を教えている英国人が、生徒の書いた英語のレポートがまったく意味不明なので日本語で書き直させたところ、やっぱり意味不明だったという笑い話のような実話があります。その上司、自分のカタカナ語を適切な日本語に訳す能力がないと思います。

 

 でも、あなたの頼もしい先輩はナイス! 職場の潤滑油ですね。

 

 ちなみにキャンベルさんはご自分で和服をお召しになります。

 

「男なら襟を正して出直してこい!」というキャンベルさんの言葉を、その上司に贈りたいものです。

 

やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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