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「昼飲み」を真似て依存症に…「僕らはオンラインサロンで不幸になった」

ライフ・マネー 投稿日:2020.10.17 20:00FLASH編集部

●「借金しないヤツは馬鹿」「自己破産すればいい」現実は?

 

 AさんとBさんは、金銭的に余裕のある社会人がサロンに影響され、安定した生活から転落してしまったケースと言える。だが、元コンビニアルバイトのCさん(20代)の事情は、少し違っていた。Cさんには、もともと貯金がなかったのだ。

 

「お昼どき、コンビニに弁当を買いに来るサラリーマンがいるでしょ。レジを打ちながら、心の中で馬鹿にしていたんです。サロンでは『会社にしがみつく生き方は、かっこ悪い』と非難されますし、『Xさんが言うことは、すべて未来で実現する』と信じていました」

 

 お金はなかったCさんだが、「自分の店をやりたい」とFacebookに投稿したところ、投稿を見たサロン仲間は大盛り上がり。次々と書き込まれる意見のどれもがよく見え、すべて実行。日本政策金融公庫の融資制度を利用し、お店を始めた。

 

「『こんなに簡単に、1000万円近くのお金を借りることができるんだ!』 と感動しました。やっぱり、Xさんやみんなが言うように、『借金しないヤツは馬鹿』だったんだって。

 

 お店の売り上げは、ほとんどありませんでしたけど、焦ることはありません。どうせ成功すると思っていましたし、借金で乗り切ればいいと思っていたからです」

 

 しかし、現実はCさんにとって非情だった。月々の返済が滞り出して、クレジットカードは使えなくなり、消費者金融からも借り入れできなくなった。あらためて計算してみると、利子が膨らんで、今後、年間400万円近くも借金が増え続けていくという事実に気付き、愕然とした。

 

「サロン仲間からは、『返せなくなれば、自己破産すればいい』と言われました。でも、私はまだ20代。怖くて、この先どうなるか想像もつきませんでした。

 

 今は就職のために猛勉強しています。思い返せば本当は、お昼にコンビニに弁当を買いに来るサラリーマンが羨ましかったのかもしれません……」

 

 同じ夢を見る仲間に出会える、と爆発的に普及したオンラインサロンだが、のめり込みすぎには御用心。かすり傷では、すまされない!?

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