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【食堂のおばちゃんの人生相談】23歳・学生のお悩み

ライフ・マネー 投稿日:2020.11.23 11:00FLASH編集部

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/ニコ助(23)学生】
 現在、就活中のゆとり世代です。CGに興味があり、才能を活かした仕事がしたいのですが、面接で「向かない」と言われ落ちまくっています。

 

 親のコネで入れる会社は、楽しそうじゃないので働きたくありません。卒業したら、フリーターになって中途採用を狙いたいのですが、親に猛反対されています。
※新型コロナ発生前の質問です

 

 

【山口先生のお答え】
 60年生きてきた人間として申し上げます。仕事は基本的につまらないです。ときには厳しく辛いです。だからお金をもらえるんです。楽しいことはお金を払ってするものです。

 

 芸能人・作家・音楽家・スポーツ選手・棋士等々、自分の才能を活かして稼いでいる人は楽しそうに見えるでしょう。確かに楽しいです。でも、その楽しさは野垂れ死にと隣り合わせです。

 

 私も含めた所謂自由業には保障がありません。労働組合なんか無いのです。怪我をしたら、ひらめきが消えたら、突然お客さんに飽きられたら、その日から仕事を失います。明日はありません。お先真っ暗です。飢え死に上等です。あなたにその覚悟がありますか?

 

 あなたはCGをやりたいと言うけど、受けた会社は全部落とされたんでしょ? それは才能が無いことの証明ではないですか? 悪いことは言いません。親のコネで就職できる会社があるのなら、入った方が良いです。日本は新卒信仰が強いから、中途採用は門戸が狭いし条件が悪いですよ。

 

 本気でCGがやりたいなら、働きながらスキルを磨きましょう。

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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