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【食堂のおばちゃんの人生相談】47歳・会社員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.04 11:00 最終更新日:2020.12.04 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/オジタリアンさん(47)】
再来月に昇進試験がある。我社の業務に英語は、まったく必要ないのだが、英語の得点が悪いと昇進できないらしい。英語が苦手な私に、必勝法を教えてください。
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【山口先生のお答え】
オジタリアンさんの会社の社長さん、読んでますか? よく読めよ、この大馬鹿が!
人間は母国語以上に外国語を上手に話すことは出来ません。日本語で話してつまらない人は英語を話してもつまらない人です。日本語をしゃべって馬鹿なら英語をしゃべっても馬鹿です。
日本人が英語を話せなくてもそれなりに豊かに生活できるのは、先人のお陰です。近代科学と社会学の用語を、幕末明治の先人たちが必死に日本語訳してくれたお陰です。自由・外交・大使館その他、近代社会用語は全て日本人の作品です。
彼らがこのような偉業を成し遂げられたのは、高度な母国語教育によって高い教養を身につけ、その上で外国語を習得したからです。アメリカに行けば犬ッコロだって英語で鳴いているのに、そんなに英語が偉いのですか?
と言うわけですが、とにかく馬鹿に付ける薬はないので、一番薄い単語集を買って暗記してください。言葉というのは、単語の意味さえ分かれば何とかなります。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中