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精神科医・樺沢紫苑の「読む!エナジードリンク」目標達成率10倍アップの5習慣
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.25 06:00 最終更新日:2021.01.25 06:00
新年のスタートにあたり、「今年の目標」を設定した人も多いのではないでしょうか? 「では、あなたの『2021年の目標』をあげてください!」と言われて、1秒以内に、つまり間髪いれずに、今年の目標を口にした人は、その目標を実現できる確率がきわめて高いです。
一方で、「えーと」と思い出そうとしてしまった人は、その目標を達成するのは無理でしょう。「覚えていない目標」が勝手に実現することはありません。ある研究によると、年初に立てた目標を、年末までに達成できる可能性は、たったの8%だそうです。
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私は毎年、「年間目標」を立てています。2020年は仕事とプライベート合わせ、12個の目標を立てたのですが、達成率を評価したら「8割」も達成していました。これは特別なことではなく、毎年だいたいこれくらいの数字です。これは先述の研究の8%と比べると、10倍にもなります。
今回は、私がおこなっている「年間目標達成率が10倍アップする5つの習慣」をお教えしますね。
(1)目標を書く
米ハーバード大学の有名な研究があります。研究に参加した学生たちについて、「目標を持っているかどうか」を調べました。結果は、「目標を持っていない」(84%)、「目標を持っているが、紙に書いていない」(13%)、「目標を持っていて、それを紙に書いている」(3%)でした。目標を持っている学生は、たったの16%。さらに、目標を持っていても、多くの人は紙に書いていません。
そして10年後。彼らの年収を調査しました。すると、「目標を持っているが、紙に書いていない」人たちの平均年収は、「目標を持っていない」人たちの約2倍。さらに、「目標を持っていて、それを紙に書いている」人たち(3%)の平均年収は、残り97%の10倍以上にもなっていたのです。
まず「目標を持つ」「目標を立てる」こと。そして「目標を紙に書く」こと。目標を紙に書くだけで年収がそうでない人の10倍になるとしたら、やらないと損です。
(2)手帳のトップページに目標を貼って毎日見る
ほとんどの人が目標を達成できない。その理由を調べた研究によると、最大の原因は、「目標を忘れてしまうから」という結論が得られました。
目標を定期的に見返さないために、結局、目標自体を忘れる。結果、「目標に向けて頑張る」ということも忘れてしまう。これでは、目標を達成できなくて当然ですね。つまり、目標を覚えている、常に目標を意識できる状況があれば、目標達成の確率は飛躍的に高まるというわけ。
私が実践している方法は、紙の手帳のトップページに「年間目標」を貼りつけておくこと。毎日、何度も手帳を開きますが、そのたびにトップページの「年間目標」が自然と目に入ってきます。そうすると、「最近、○○について、何もしていなかった。まずい、まずい」と、目標をほったらかしにしていることに気づきます。それが、行動の修正につながるのです。
紙の手帳を使っていない人は、「パソコンのデスクトップ」「スマホの待ち受け画面」に、目標を表示させるのもいいでしょう。そうすれば、一日に10回くらいは、嫌でも目標を目にすることができます。
「嫌でも目にする」ということなら、紙に印刷してトイレに貼っておくのもいいですね。目標を毎日見るだけで実現するならば、そんな簡単なことはありません。