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コロナ禍に負けない! 東京の「愛され百年食堂」有楽町・いわさき
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.31 11:00 最終更新日:2022.02.14 17:39
長年愛される味を武器に時代を生き抜き、美味しいごはんを作り続ける店がある。創業100年を超える「百年食堂」は、受け継いできた味と料理人としての矜持がある限り、コロナ禍にも負けない! 今回は、有楽町にある「いわさき」をご紹介する。
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1分も歩けば、最先端スポットの東京ミッドタウン日比谷がある都会の真ん中なのに、「いわさき」は昭和にタイムスリップしたようなたたずまいを見せている。まるで映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に登場しそうな店構えだ。
「大正9年(1920年)に開店して、私は3代目になります。2020年が、ちょうど100周年でした。開店当時は、まわりに新聞社が3社あって、夜勤の人たちも大勢いたから、店を日本で初めての24時間営業にしたんです」と岩崎博茂さん(78)。
関東大震災、第二次世界大戦などの困難を乗り越え、現在の場所には1947年に移った。建物は、当時のままだ。
「当時は、近くにナベプロ(渡辺プロダクション)がありましてね。デビューしたばかりの森進一や、小柳ルミ子なんかがよく食べに来てくれました」
厨房に立って60年になる岩崎さん。今でも新聞社やナベプロのOBら懐かしの面々が、「40年ぶりだよ」などと、ひょっこり顔を出すという。
「引退する潮時を逃しちゃったからね(笑)。それに、仕事をやめちゃうとボケちゃいそうだし。今は “きみちゃん(妻)” と2人でやっています。時々、娘が手伝ってくれます。
メニューはたくさんあるけど、よく出るのは『日替わり定食』と『豚生姜焼き定食』。どんぶり飯だから、おなかをいっぱいにしたい若い人には向いていますよ。もっとも、若いお客さんには、ついついご飯を多めに盛っちゃうんですけどね。
あとは『わかれ』です。カツ丼の上と、ご飯を別々に盛りつけるんです。美空ひばりさんの楽団の方から『ご飯がつゆでビシャビシャになっちゃうから分けてくれ』とお願いされて、それが定番になっちゃった。メニューにはないのに、なぜか人気です」
元気に厨房と客席を行き来する、岩崎さん。「仕事は楽しく」がモットーだという。
【SHOP DATA/いわさき】
・住所/東京都千代田区有楽町1-6-9
・営業時間/11:00~14:00
・休み/土曜・日曜・祝日
写真・宮川久
※緊急事態宣言により、紹介した店の営業時間は変更になる場合があります
(週刊FLASH 2021年2月2日号)