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【荒木師匠の実践!婚活道】「携帯壊れた」は結婚サギの常套手段
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.02.22 11:00 最終更新日:2021.02.22 11:00
先週に引き続き、結婚サギのお話です。
ある43歳の地味目だけど美人の生徒さんが、婚活アプリ、いわゆるネット婚活をしていたときのこと。
私が撮ったスタイリング写真はすごくかわいく撮れていたのですが、「歯並びに自信がない」と言って自撮りを載せていました。ちょっと地味だな~と思っていたんですが、ある日、「35歳の高条件経営者とマッチングしました!」と嬉しそうに報告してきたのです。
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その生徒さんにはファッションのスタイリングもしていたので、一緒に買い物しているあいだ、何度も「あ、またメッセージ来た」とマメに連絡をとっている様子。
1日に5~6回、たいしたことない話題を送ってきます。「今日は天気がいいから洗濯してます」「おっと、〇〇ちゃんのことを考えていたら洗濯終わっちゃった。干してからちょっと買い物行ってくるね」といった感じで、彼氏かよっていうぐらいマメマメしいやり取り。
彼女はすっかりその気になって、「むこうの方が私に前のめりなんです」と自信満々で言っていました。まだ会ってもいないのにこのやり取りはなんか変な感じがする。
それで、ちょっと写真を見せてもらったのですが、茶髪で斜め上からのアングル。前髪が長すぎて顔がハッキリ見えません。ホストとすら言えないような、もっと安っぽいチンピラのような感じ。そもそも男性で斜め上の構図で撮るなんて「ナル(シスト)な一般人であることを願うね」と私は言いました。
それから1カ月ほどして、「師匠、どうしましょう。お金を騙し取られました(>_<)」と言ってきたのです。「えぇ!? どうやって?」と話を聞いてみると……。
当初は知り合ったアプリ内でメッセージのやり取りをしていたのですが、2週間くらいマメなやり取りをして、彼女がすっかりその気になった頃、「会社の携帯が壊れた。携帯変えないとダメなんで、別な掲示板でやりとりさせて」と言ってきたそう。
その新しい別な掲示板とやらが有料というワケ。彼女はお金ないですと言いつつ私のコンサルを受けていたので、「あなた、お金ないって言ってたじゃない。いくらやられたの?」と聞くと、
「振り込んだり、カードを使ったり、数回に分けて50万円ぐらい……」とのこと。呆れて一瞬沈黙しました。
「どうしてお金の話が出たときに私に相談しなかったの?」
「連絡が取れなくなると思うと気がおかしくなりそうで……。つい、師匠にも言わないでお金を払っちゃったんです」
これ完全にサギだと思うけど、払っちゃった後に言われても、どうしてあげることもできません。彼女だって本当はお金の話が出た時点で、ウソなんだろうなとうっすら気づいていたと思います。
でも、もうしばらくいい夢を見ていたい。事実と向き合うのが怖い。自分がモテてるんだって思ってきたのに認めたくない。私に相談したら、お金を出すのを止められるとわかっていたので、相談しないでお金を払ったんです。
それからしばらく落ち込んでいたのですが、彼女はマッチングアプリを続けていました。今度はイケメンの既婚者。
「既婚者とは目を合わせるな。イケメンとかお金持ちと愛なんかが生まれちゃったらどうするの? 取り返しのつかないことになるのよ!」と常々、口を酸っぱくして言っているのですが、初めて会ったその日にHをしてしまいました。
そもそも相手が独身でも、結婚したいならHはダメだけどね。まぁ、傷ついている彼女にはその場の癒しになったのかもしれませんが、結局、その後、連絡してもたまーにしか返ってこないという状況に。気休めで、よけい傷つくという負のループです。
そして3人目の男が出てきました。今度は優しい男性でした。
「〇〇ちゃん、オレでよかったら愚痴ぐらい聞くよ」
彼女はすっかり落ち込んでいるので、気が向いたとき、たまに返事する程度にしていました。しばらくして少しずつ気持ちが回復してきた頃、この男、「ごめん、携帯壊れちゃって」と言ってきたのです!
もちろん彼女は「もう、この手口イヤ」とばかり、ここでメッセージのやり取りは終わりました。
もしかすると1人めと3人めは同じ人かもしれません。手口が一緒ですから。最初の年下の経営者の写真も、本人かどうかすら怪しいものです。ネットで適当に拾ってきた写真かもしれませんしね。
公務員や看護師など資格職は特に安定しているし、お金を持っていると思われます。35歳以上の地味目で、何年も恋愛してなさそうと思われたらターゲットにされやすいのです。
もとが美形とかは関係ありません。婚活は「清楚がいい」と思ってる人が多いけど、違いますよ! むしろ水っぽいくらい、やや派手な方が詐欺師のターゲットから外れますし、そもそもガチでモテます。清楚で売れるのは28歳まで。30歳以上は色気を出していかないと!
●荒木師匠
1990年代、一世を風靡したディスコ「ジュリアナ東京」で元祖お立ち台ギャルとして人気に。アナウンス学校出身で、司会、ナレーション、イベントコンパニオンなどを経てバラエティタレントに。その後、銀座で母親とバーラウンジを20年経営。芸能界と銀座のノウハウを恋活・婚活に使えると考え、婚活セミナー講師に。2014年より女性向け婚活塾「東京美女活工房」をスタートさせた