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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・自営業のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.02 11:00 最終更新日:2021.04.02 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/晩婚さん(43)自営業】
夫婦仲は良好だが、2歳の長男を通わせている保育園の新人保育士が可愛すぎて、ドキドキしてしまう。長男より、彼女の瞳に釘づけだ。僕の気持ちを、彼女に気づかれているような気がして……ドキドキだ。
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【山口先生のお答え】
まあ、晩婚さんたら、うらやましい! お幸せですねえ。私も近所のコンビニやスーパーにイケメンの店員さんがいて、ドキドキしながら買い物が出来たら、きっと毎日幸せいっぱいなのに。これから彼のいるお店に行くと思うだけで、玄関を出る前からウキウキときめいちゃうでしょうね。
でも、現実はそううまく行きません。身近にドキドキ出来る人なんか、普通は現れないですもん。
晩婚さん、思春期を過ぎても誰かに胸がときめくって、すごくラッキーだと思いますよ。年齢が高くなるにつれて、段々精神的に落ち着いてくる……といえば聞こえは良いけど、実際には感情が鈍くなってきて、なかなか気持ちが昂ぶってくれないんですよ。
素敵な異性を見ても胸がときめかないのは、こちらが頑固になってワガママにもなるから、その分ストライクゾーンが狭くなるのでしょう。
そんな中、毎日会える相手に心惹かれたあなたは本当に幸せ者です。彼女が保育園じゃなくて高級バーに勤めていたら、ちょっと顔を見るだけで1カ月分のお小遣いが吹っ飛んでしまうでしょ?
彼女に気付かれたって良いじゃないですか。彼女があなたに気があればデートから不倫へ突き進めるし、彼女に全然その気がなくても、あなたが節度ある態度を保っている限り、嫌われることはありません。遅咲きの恋を大切にして、心から楽しんで下さい。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中