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食堂のおばちゃんの人生相談「離婚して離れた息子は会いに来てくれる?」

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.09 11:00 最終更新日:2021.07.09 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/さそり座の男さん(48)介護福祉士】
 離婚して離れてしまった息子が二人います。いつか会いに来てくれることだけを楽しみに生きていますが、この考え方、いかが思われますでしょうか。

 

 

【山口先生のお答え】
 どういう状況で離婚されたのわからないのですが、たとえ親権が母親にあったとしても、父親が定期的に子供と面会する権利は基本的に認められていると思います。

 

 本気で息子さんに会いたいと思っているなら「会いに来てくれることを楽しみに生きて」いないで、父親であるあなたが離婚した奥さんか調停員に相談して、月に1回でも三月に1回でも息子さんと面会できるよう、積極的に働きかけるべきでしょう。

 

 父性とは何か……と問われれば、私は父親が男としての自分の姿を子供にさらすことだと思います。カッコいい男であるに越したことはないでしょうが、ダメな男だっていいんです。ああ、親父はダメな奴だったんだと、子供が認識できますから。

 

「去る者日々に疎し」と言って、接触がなくなると親近感も希薄になってゆくものです。子供時代に接触がなくなった父親に、大人になってから再会したとしても、昔と同じ親しみを抱くことは難しいのです。だから、息子さんが大人にならない前に、ありのままの姿で会いに行きましょう。

 

やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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