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【頭の体操】学校の定員倍増計画、実現するのはいつか
■問題
1学年300人ずつ、計900人の生徒をかかえた私立高校がある。この高校で、900人の定員倍増計画を立て、来年度の新入生からはじめて、毎年、その前年より100人ずつ余分に募集することになった。何年で目的の定員増を達成できるだろうか。むろん、募集した生徒は全員入学し、卒業生は、毎年、1人も欠けずに卒業するものとする。
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↓(解答は下にあります)
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■解答
4年。ちょっと考えると、1年に100人増えるから、9年かかるような気がするが、これはまったくの錯覚である。2年めには500人、3年めには600人が入学する。そして、4年めの1年生は700人、2年生は600人、3年生は500人、計1800人で、900人の定員増加になる。
■解説
通常の思考のなかでは、同様なことがくり返されれば、その1回めだけをとって、以下同様というふうに考えてゆく。つまり、1つのサンプルを抜き出し、それを、くり返しの数だけ何倍かして、事を処理する。
こうしたやり方は、多くの場合、たいへん能率的で、便利だが、時によると通用しないケースにぶつかる。この問題は、まさに、こうした日常的思考習慣の虚をついたところにミソがある。
つまり、この場合は、そういう単純な繰り返しではなく、年ごとに、増員の条件が変化しているのである。この点に気がつけば、とうぜん、900=100×9 すなわち9年かかるなどという、不用意なミスは、ありえなくなるだろう。
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