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食堂のおばちゃんの人生相談「亡母の介護で無職に…お金が心配」

ライフ・マネー 投稿日:2021.07.23 11:00FLASH編集部

 

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/遊び人さん(59)無職】
 長年介護を続けてきた母が昨年亡くなり、私はひとりぼっちです。介護のために無職でした。母の残してくれたお金は3年くらいでなくなるでしょう。なんとか仕事を見つけて働きたいとも思いますが、この先が不安でたまりません。

 

 

【山口先生のお答え】
 何とも身につまされるお悩みですね。私には兄が2人いますが、長兄とは年が11歳も離れているし、次兄は家庭があるので、どちらかと言えば疎遠です。長いこと精神的に深く結びついていたのが母なので、もし母が死んでしまったら、私もきっと天涯孤独になったような気がするでしょう。

 

 まだ派遣で働いていた頃は母も若々しくて元気でしたが、母との死に別れを想像すると、ほとんど恐怖を感じました。1人でどうやって生きていけばいいのか…。本気で出家を考えましたよ。母の愛にすがって生きてきたので、仏の慈悲にすがるのもやぶさかではないし、それに日本では出家してもお酒が飲めますしね。

 

 ただ、社員食堂で働くようになってからは、何とかやっていけると思うようになりました。安定した仕事を得たからだと思います。

 

 だから、あなたも仕事を探して働きましょう。今は不況ですが、真面目に長く働いてくれる人を探している職種は必ずあります。外食産業やコンビニの現場は過酷ですが、半面、常に人手不足です。働き始めれば自信も出ますし、新しい人間関係も築けると思います。

 

 ちなみに、私が出家を思いとどまった理由は、坊主頭にすると瀬戸内寂聴ではなくて、南伸坊そっくりになるからでした。


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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