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【頭の体操】国家間の対立で大儲けできた男の秘密
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.31 16:00 最終更新日:2021.07.31 16:00
■問題
陸続きで隣り合っているA、B2つの国がある。両国とも、貨幣の単位にドルを使っているが、むろん、紙幣もコインも同じ模様ではない。
この両国の外交上のゆき違いから、A国政府は、ある日とつぜん、こんな布告を出した。
「以後B国の1ドルは、わが国では90セントでしか通用しない」
そこで、B国政府も、対抗上ただちに布告を出し、「以後A国の1ドルはわが国では90セントでしか通用しない」となった。
ところが、この布告を聞いて喜んだのは、国境近くに住む男。さっそく、はかりごとをめぐらして、たちまち、大金持ちになったという。いったい彼は、どんなはかりごとを、めぐらしたのであろうか。
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↓(解答は下にあります)
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■解答
まず、A国へ行き、10ドルの買い物をする。そこでA国の100ドル紙幣を出し、90ドルのお釣りをもらうときに、「すまないけど、そのお釣りを、B国のドルでくれないか」と頼んで、90ドルに相当するB国の100ドル紙幣をもらって帰った。
そこで、この100ドル紙幣をもって、さっそくB国へ行き、また10ドルの買い物をする。今度は、お釣りの90ドルを、それに相当するA国ドル、つまりA国の100ドル紙幣でもらった。これをもって、ふたたびA国へ……。こんなことをくり返して、彼は無限の買い物を続けたのである。
■解説
アメリカの数学者はパラドックス(逆説)としてこの問題をあげているが、私はこれをパズルの形式にしてみた。現実にはこんなばかなことが起こらぬように、為替相場がバランスを示すわけである。
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