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食堂のおばちゃんの人生相談「PTAの役員になったが、とても不安」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.10.01 11:00 最終更新日:2021.10.01 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/モンブランさん(45)自営業】
PTAの役員をまかされてしまい、不安で不安で仕方ありません。うまくやり遂げる方法は?
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【山口先生のお答え】
私には子供がいないのでPTAについてはまったくの伝聞ですが、新聞その他の情報によれば、今やPTA役員は “ババ抜きのババ” 状態だそうですね。誰もやりたくない、でも誰かが “ババ” 引かされる……。そんならいっそPTAなんか廃止しちゃえばいいのにと思うのは、浅はかなんでしょう、きっと。
役員会を夜の7時から行うとか、共働き家庭の父母でも参加できるような取り組みをしている学校もあるそうですが、いずれにせよ “専業主婦” の存在を基本にした組織運営は、もう無理なんです。
というわけでモンブランさん、何も心配要りません。あなたが “ババ” 引いたことは皆さんわかっています。そして、いずれは自分も “ババ” 引くハメになると。だからあなたに文句言ったら、全部自分に返ってくるわけで、そうそう勝手なことは言えませんよ。
失敗したら「すみません、不慣れで」と言って頭下げてりゃいいんです。誰もそれ以上は追及できませんって。いずれは自分も同じ目に遭うわけですから。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」って、覚えてます? “ババ” だって、みんなで引けば怖くありませんよ。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中