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『イカゲーム』より面白い! 3000本の映画を観てきた男がおすすめる「時間が一瞬で溶ける」Netflix独占3作品とは

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.11.06 11:00 最終更新日:2021.11.06 11:00

『イカゲーム』より面白い! 3000本の映画を観てきた男がおすすめる「時間が一瞬で溶ける」Netflix独占3作品とは

主演を務めるのは“不安顔”なら当代一との呼び声も高い実力派俳優ジェイク・ギレンホール。ほぼ一人芝居ともいえる名演は必見/Netflix映画『THE GUILTY/ギルティ』独占配信中

 

 生粋のインドアである筆者が暇を持て余している方々に贈りたいのは、「Netflixの傑作コンテンツを観ていれば時間なんて一瞬で溶けますよ」という言葉だ。

 

 とは言ったものの、Netflixのコンテンツ数は膨大。そこで、今話題のNetflix独占配信コンテンツを、映画ドラマアニメの3ジャンルから厳選。

 

 

 幼稚園児のころより400本を超える1980年~1990年代の洋画VHSに囲まれ、これまでの鑑賞本数は3000本。今なおハリウッドコンテンツを中心に劇場・配信問わずエンタメ作品を1年中貪り続ける筆者が、「今、Netflixで観るなら『イカゲーム』もいいけどこっちもね!」という見逃し厳禁な注目作品を紹介しよう。

 

■『THE GUILTY/ギルティ』(2021)
 声だけでその命を救えるか……コールセンターが舞台の緊迫サスペンス映画

 

 本作は、2018年公開のデンマーク映画『THE GUILTY ギルティ』のリメイク作である。第91回アカデミー賞外国語映画賞にも選ばれた名サスペンスを、新たな演出で描き直している。

 

 911緊急通報センターに勤務するコールオペレーターのジョーは、妻と別居中なうえ、とある事件で翌日に裁判を控えていた。そんなジョーのもとに一本の通報が入る。それは、今まさに誘拐されていると思しき女性からの助けだった――というあらすじ。

 

 監督は、傑作アクション『イコライザー』(2014)のアントワーン・フークア。主演は2019年の『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』でも大活躍だったジェイク・ギレンホール。コールセンターが舞台ゆえにほぼ全編一人芝居だが、さすがの名演を見せている。

 

 電話の向こうの女性を救おうと奔走するジョーだが、抱えた“とある罪”のせいで常にイラついており、同僚に当たり散らすなどその態度はかなり感じが悪い。そんなツケが事件解決を阻む構成も見事である。

 

 ときに、人間はプライドを背負って生きるゆえに反省できぬ場面も多いが、ジョーも同様である。しかし、己と向き合ったときこそ何かが起きる。ラストのジョーの表情にあなたは何を思うだろうか。

 

外界からほぼ孤立した島は、生きるために必要な“客観的な目線”を島民から徐々に奪っていく……。島に次々起こる怪異の秘密とは?/Netflixシリーズ『真夜中のミサ』独占配信中

 

■『真夜中のミサ』(2021)
 絶海の孤島で起きる怪事件……“信じるとは何か”を問う傑作ホラードラマ

 

 本作は、世界中で高評価を得たNetflixのホラードラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』に続く、大注目のホラー映画監督マイク・フラナガンの新作ドラマだ。

 

 故郷のクロケット島に帰ってきたのは、飲酒運転で少女を死なせてしまった過去を持つ男・ライリー。同じころ、旅に出ていた教会の老司祭・プルーイットの代わりに、若い司祭・ポールがやってきたことで島は転機を迎える、というのがあらすじだ。

 

 寒々しくも美しい島のロケーション、悲しげなピアノの旋律と賛美歌が入り混じるBGM、本作の美しく不穏な雰囲気に魅了されたなら、全7話はあっという間に見終えてしまうだろう。演者の布陣も抜群で、フラナガン監督作の常連組であるケイト・シーゲルらに加え、今作の鍵となるポール神父を演じるハミッシュ・リンクレイターの弱さと狂気の同居した怪演は必見である。

 

 物語はとある“邪悪な奇跡”をきっかけに、キリスト教が島を支配していくことで動き出す。本来、迷える心の道しるべとなるべき“信仰”が、異なる考えを文字どおり噛み潰していくさまは、現実世界への恐ろしい皮肉だ。絶望的な状況に陥った島民が、それぞれたどり着いた祈りの形とは……。信仰とは祈る者がそう信じる形が最も美しい、そう語るような最終話を、ぜひその目で見届けてほしい。

 

エルヴィス・プレスリーにジョン・F・ケネディ、アヴリル・ラヴィーン……著名人のクローン管理も陰謀論製造企業の大切なお仕事/Netflixシリーズ『陰謀論のオシゴト』独占配信中

 

■『陰謀論のオシゴト』(2021)
 月面着陸、大統領暗殺……陰謀論はこの会社が作っていた!? 爆笑アニメ

 

 少々シリアスな作品が続いたが、Netflixはぶっ飛んだ爆笑作品も多い。なかでも、今激推しなのが海外アニメ『陰謀論のオシゴト』だ。本作の原案は、日系アメリカ人の脚本家シオン・タケウチ。

 

 彼女はピクサー映画『インサイド・ヘッド』(2015)や、ディズニーの傑作アニメ『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』(2012-2016)にも参加していた才気ほとばしる実力派である。

 

 物語の舞台は、世にはびこる無数の陰謀論が実在する世界。そんな陰謀論を生み出していたのは、世界を牛耳る闇の秘密結社からの委託された秘密の代行企業だった!? というのが本作のあらすじだ。

 

 海外ギャグアニメ特有の猛スピードで繰り出される展開と小ネタの応酬で、1話30分のランタイムは濃厚でお得感が半端ない。ケネディ暗殺やアポロ11号の月面着陸といった往年ネタから、ワクチン接種で5Gに繋がるなど新ネタまで扱われる陰謀論も無数だ。あらためて陰謀論をギャグにすることで、その滑稽さを浮き彫りにする演出は、じつにクレバー。

 

 主役は、髪はボサボサで目元はクマだらけ、性格も歪んでいる天才科学者の女性レーガンと、能天気で異常な愛想のよさと体力が自慢のイケメン陽キャ・ブレットのコンビ。壮大な陰謀論ネタの影で繰り広げられる2人の職場ドラマは、海外アニメに慣れていない方でもハマること間違いなし。

 

――知らない作品は再生しづらいものだが、今回の記事で作品が気になったのならぜひとも一度観てみてはいかがだろうか。

 

(文=TND幽介〈A4studio〉)

 

( SmartFLASH )

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