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1978年に若者がエモさを感じる理由…“オタク文化”元年が要注目
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.25 10:30 最終更新日:2021.12.25 12:21
もうすぐ令和4年になろうという今、“昭和”の人気が高まっているという。
「ここ数年、昭和を感じさせるような場所、モノ、音楽などが若者の間で人気になっています。具体的には、純喫茶、クリームソーダ、レコード、カセットテープ、昭和歌謡、シティポップなど。特にに昭和末期の1970年代後半から1980年代にかけてのセンスや雰囲気を好む傾向が強いですね」
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と解説するのは、茨城大学人文社会学部教授で、著書に『発掘!歴史に埋もれたテレビCM』(光文社新書)などがある高野光平氏。若者が昭和を好む理由は3つあるという。
「まずは『デザインのおもしろさ』。今では使わない色使いや独特のフォルムが新鮮でおしゃれに感じられること。次に『アナログの気持ちよさ』。なんでもスマホで済む時代だからこそ、アナログの面倒くささが新鮮で魅力的。そして『ノスタルジー』。平成世代の幼少期にはまだ昭和的なものが残っていたので、そういう『古さ』が『エモい』感情を生むことになるのでしょう」(高野氏)
そんな中、1978年をテーマにした展示イベント「あの頃ギャラリー 1978年の世界」が原宿の「ギャラリーさくら」で開催される。主宰者の白石知聖さんはこう語る。
「1978年は、特にサブカルチャー界隈にとっては重要な年。まだ“オタク”という言葉はありませんでしたが、アニメ専門誌やSF書籍など、まさに“オタク”のための雑誌が次々に刊行された、黎明の年なのです。第三次怪獣ブームが起きたのもこの頃。また、『スペース・インベーダー』もこの年に登場して社会現象となり、現在のゲーム文化の礎になりました。当時の空気感の一部でも感じてもらえればうれしいですね」
昨年開催した「1980年の世界」には、若者の姿も多かったという。
昭和世代はもちろん、当時を知らない世代の方も、クリスマスの原宿で、「エモい」気分に浸ってみよう。
( SmartFLASH )