■第5位 藤井聡太、史上最年少で四冠達成!
1990年中盤から2000年代に生まれた人たちは「Z世代」と呼ばれます。生まれたころにはすでにデジタル技術が発達しており、インターネットやオンラインの世界に慣れ親しんでいるのが彼らの特徴です。19歳の藤井聡太四冠は、まさにこのZ世代における成功者の代表格と言っていいでしょう。
日本人史上最年少の五輪金メダリストになった女子スケートボードの西矢椛(にしやもみじ)選手(14歳)も同様にZ世代。気負いがなく、常識に縛られず、目の前のことに全集中できるなど、2人には共通点を多く感じます。こうしたZ世代の若者が、前例や常識に縛られた日本を大きく変える原動力になってくれるのではないかと期待しています。
■第6位 宇宙旅行の時代が到来
Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏、ZOZO創業者の前澤友作氏ら、世界の起業家たちが相次ぎ宇宙に出かけました。多くの人たちは金持ちの道楽としか思っていないかもしれませんが、仮に10年後に宇宙旅行が「当たり前」になったときに、2021年は「宇宙旅行元年」だった、たった10年で人類はこんなにも宇宙に進出したのか、と振り返る日が来るはずです。
世界の起業家たちが宇宙を目指すのは、けっして「道楽」ではなく、未来を見据えた巨大なビジネスチャンスのための第一歩を踏み出したのだと私は見ます。
■第7位 Facebook社が「Meta」に
この社名変更のニュースは、GAFAの一角である世界的なIT企業が、SNSサービスから、メタバースを今後の主力事業にするという宣言です。メタバースとは、アバターを介したデジタル仮想空間サービスを指します。
メタバースは、物やお金の価値、距離、あるいは人間として「外見」「体型」「人種」などにとらわれてきた私たちを解放してくれるかもしれません。たんなるゲームや娯楽ではなく、「認知」や「コミュニケーション」において根本的な革命が起きるはずです。
■第8位 Netflix発『イカゲーム』の大ヒット
映画ファンとして、このニュースは10大ニュースに入れざるを得ません。Netflixの韓国ドラマである『イカゲーム』は、配信開始からたった1カ月で世界の1億世帯以上が視聴しました。映画館での興行では不可能な数字です。また、NetflixはAIを映画製作にも導入しており、今後映画やドラマの製作方法などが大きく変わることは間違いありません。
コロナ禍で人が集まりづらい昨今、「映画館で映画を観る文化」が終了したともいえます。映画ファンとしては残念な部分もありますが、英語圏以外の国でも映画やドラマ製作で大成功するチャンスを得たともいえます。2022年も、Netflixから世界的なヒット作が生まれるのは、間違いないでしょう。
■第9位 「エヴァンゲリオン」完結
日本アニメ界の金字塔「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズが四半世紀かけてようやく完結しました。映画ファン、アニメファンにとっては、記念すべき出来事です。心に傷を持った子供たちが、互いに支え合い、ときにぶつかり合いながら成長していく、究極の心理ドラマと言ってもいいでしょう。庵野秀明監督、本当にありがとう! お疲れさまでした!
■第10位 小規模地震が頻発
ある意味「大規模な地震が起きなくてよかった」という安堵の気持ちからの、第10位です。ここ最近の地震の頻発は不気味すぎる。というか、どう考えても危険な兆候です。
地震に限らず、火山の噴火、台風による河川の氾濫など、自然災害のリスクは毎年高まっていると思います。災害に備え、避難場所・経路の確認、非常用物資の準備など、個人としてできることをしっかりと準備する必要があります。
2022年、コロナ感染状況も安心できませんが、皆さまにとって健康で明るい新年を迎えられますように。
かばさわ・しおん
樺沢心理学研究所代表。1965年、北海道札幌市生まれ。札幌医科大学医学部卒。YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで、累計60万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動
イラスト・浜本ひろし