2020年におこなわれた国勢調査によると、男性の生涯未婚率は1985年の6.5倍(3.9%から25.7%へ)、女性は3.8倍(4.3%から16.4%へ)に高まっていることがわかりました。さらに、2040年の推計値では、男性は30%、女性は20%近くまで高まるとみられます。また、離婚して現在独身の人を加えた独身率は、2020年で全人口の40%。それが、2040年には約5割になると予測されています。
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40%の独身者がみな結婚を希望しているわけではないでしょうが、やはり「結婚したい」という人は相当数含まれていると思われます。
しかし結婚以前に、「そもそも恋愛ができない」「好きな人がいるけど告白できない」という人も多く、実際、私のYouTube「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」にもこうした相談が寄せられています。
それに対する私のアドバイスは、「まず告れ!」、これに集約されます。
告白しないで、「気づいたらつき合ってた」ということはあり得ませんから、「まず告白する」は最強の恋愛アドバイスのはずです。しかし、「それができたら苦労しない」「失敗したらどうするんだ!」「失恋して傷つきたくない」という反論コメントが多数寄せられています。
2月14日のバレンタインデーが迫るなか、今回のテーマは「恋愛心理学」。告白しないと大損する4つの理由と、告白の成功率を上げる秘策をお伝えいたします。
■理由1 成功率は3分の1
男女1000名を対象にした、恋愛と片想いに関するアンケート(株式会社プールサイド)によると、片想い相手へ告白できなかった経験がある人の3人に1人は「実は両想いだったと後から知った」とのこと。この数字から考えられるのは、「告白した場合の成功率は3分の1を超えるかもしれない」ということです!
33%の成功率を高いとみるか低いとみるかは人それぞれですが、確率が5%しかないわけではありません。30%以上もあるのですから、チャレンジしないと損ではありませんか?
■理由2 告白しないと100%別の人に取られる
告白しなかった場合、3カ月後、1年後、10年後にどうなっているかを想像してください。
告白しないということは100%別の人に取られるということです。あなたが男性なら、恋い焦がれるほどの魅力的な女性が、チョーもてない、一生彼氏もなく、一生独身でいるということは、考えにくいですよね? つまり、あなたが告白しなければ、誰かほかの男性が彼女に告白して、彼女とつき合いはじめるということです。
「彼女を別の男にくれてやる」ことと同じなのです。それって、楽しいですか? 嬉しいですか? あなたが望むことですか?
■理由3 告白しないと成功率0%
何かにチャレンジして失敗した場合と、チャレンジせずに成果を得られなかった場合、どちらが後悔が大きいでしょう。
言われてみると当たり前なのですが、告白の成功率は、チャレンジしない場合は0%、した場合は33%です(先のデータから)。
多くの人は、「失敗したらどうしよう」「フラれたらどうしよう」とチャレンジを躊躇します。しかし、告白しなければ「相手とつき合えない」=「フラれる」と同じ結果になるのです。
確率0%と33%。どちらを選択するかは、言うまでもありませんね。
■理由4 「告白した人を好きになる」の法則
心理学に「好意の返報性」という法則があります。これは、「自分に好意を抱いている人を好きになりやすい」というものです。
恋愛に置き換えると、告白されたら、相手は告白した人のことが気になり、「よいところ探し」を始めます。相手が今、あなたのことをそれほど「好き」ではなかったとしても、あなたのことが「気になる存在に変わる」ことは確実です。
そして、この法則は時間勝負。ほかの人が告白する前に告白しないと、「好意の返報性」のアドバンテージが得られない。早く告白するほど、成功率は高くなるのです。
では、いつ告白する?
今でしょ!