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樺沢紫苑の「読む!エナジードリンク」仕事効率を爆上げする5つの方法…まずは終了時刻を決めろ!

ライフ・マネー 投稿日:2022.03.14 06:00FLASH編集部

樺沢紫苑の「読む!エナジードリンク」仕事効率を爆上げする5つの方法…まずは終了時刻を決めろ!

時間管理は重要!

 

■(3)作業時間と終了時刻を決める

 

 連載となると、「よりよい内容、よりよい文章をお届けしたい!」と気合が入ります。文章が出来上がっても、そこに直しを入れたくなる。1回では足りず、さらに修正を施す。それを繰り返していると、時間がいくらあっても足りません。結局、何度も直していくうちに、最初の文章に戻ったりします(笑)。

 

 そこで現在では、記事を書くための「作業時間」をきっちり決めるようにしています。その時間は、午前10時からの2時間。12時には終了して、編集者に原稿を送信。作業時間(執筆時間)だけではなく、終了時刻も決めて、そこで強制的に仕事を終了させているのです。

 

「時間をたくさんかけるといい文章が書ける」と思っている人が多いでしょうが、私の20年、40冊の執筆経験からいって、それは間違いです。終了時刻を決める、つまり「締切りを厳守」して、決まった時間の中で、集中して執筆したほうが、はるかにクオリティの高い文章が書けます。

 

 文章に限らず、ふだんのビジネスでも同じこと。「残業して仕事が終わったら帰ろう」ではなく、「19時までに、仕事を終わらせて帰る」。制限時間、終了時刻を決めて、集中力を高めて、一心不乱に仕事をすることで、仕事の「質」と「量」の両方がアップします。

 

■(4)曜日を決めて習慣化する

 

 時間帯だけではなく、執筆する曜日も「日曜日」と決めています。

 

 以前は「暇な時間に書こう」と思っていましたが、日々の生活のなかで「暇な時間」なんてありません。結局、毎回締切り(日曜日の12時)ギリギリになるので、いっそのこと締切り直前の2時間を使って書くことにしました。すると、執筆のペースをつかむことができ、習慣化へとつながっていったのです。

 

「この曜日の、この時間帯は、この仕事をする」と決めることで、私の場合、日曜の午前は、自動的に執筆モードに入ります。「書けなくて調子が上がらない」ということもなくなります。なにしろ、日曜の12時になんとしても間に合わせなければならないので(笑)。

 

■(5)協力・分担する

 

 日本人は責任感が強いので、「自分の仕事は自分一人でやりとげる」という人が多くいます。しかし、「苦労の多い仕事」「骨太な仕事」「不得意な仕事」を、すべて自分だけでやり切るのは、とてもたいへんです。

 

 そういうときは、誰かに協力、分担してもらう。人に「まかせる」「お願いする」「協力してもらう」ことは、仕事においてとても大切です。

 

 連載の最初のころは「今回は何を書くか」を自分で考えていたのですが、ひと月もすると、ネタ切れになりました。また読者の皆さんが何に興味を持ち、どんな記事を書けば喜んでもらえるのかが、わからなくなってきたのです。

 

 そこで担当編集者に相談したところ、編集者が毎回、記事の「ネタ出し」をしてくれることになりました。たとえば、猫の記事。「2月22日は猫の日なので、猫の記事などどうでしょうか?」という編集者のアドバイスを受け、猫ならオキシトシンと絡めて書けるということで、その案を採用しました。

 

 このように、部分的にでもほかの人のサポートがあるだけで、自分の負担が非常に軽くなる。自分が得意とする部分に専念することによって、作業時間を大幅に短縮し、作業効率もアップします。

 

 今回の記事も、ちょうど2時間で書き終えました。ダラダラと仕事をする限り、仕事の量も質も低下するだけ。時間を決めて集中し、一気に終わらせることが、仕事効率アップの秘訣といえるでしょう。

 

 

かばさわ・しおん
樺沢心理学研究所代表。1965年、北海道札幌市生まれ。札幌医科大学医学部卒。YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで、累計60万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動

 

イラスト・浜本ひろし

 

( 週刊FLASH 2022年3月22日号 )

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