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樺沢紫苑の「読む!エナジードリンク」お金と時間をかけずに毎日を楽しむ方法、教えます!

ライフ・マネー 投稿日:2022.04.04 06:00FLASH編集部

樺沢紫苑の「読む!エナジードリンク」お金と時間をかけずに毎日を楽しむ方法、教えます!

楽しむのには「お金」も「時間」も不要

 

 東京など18都道府県で、まん延防止等重点措置が解除されました。世界的にも、英国のイングランドがコロナ規制を全廃し、欧州各国もコロナ規制を緩和。

 

 オミクロン株の感染者数はまだまだ多いとはいえ、2020年の年明けに始まった新型コロナウイルスの感染は「パンデミック」(世界的大流行)から「エンデミック」(地域的流行)へ向かっている、といわれています。

 

 今後も予断を許さないものの、コロナ治療薬が複数、実用化されており、今までに比べて、行動の制限も緩和されてきました。徐々に「自由」を取り戻していくことは間違いないでしょう。

 

 

 振り返ってこの2年間は、「緊急事態宣言」と「まん防」が繰り返される「我慢」の日々でした。テレビでは、「感染者数が〇月以来最多」と暗いニュースばかり。人と会う機会も激減し、大学生は、オンライン授業で、キャンパスに行けない、友達もできない……。街から人が消えたことで、閉店した飲食店も多くありました。

 

 また、この間にテレワークが普及し、毎朝満員電車に乗って通勤しなくていい会社が増える一方で、コミュニケーション不足による弊害も出てきました。そのひとつが「うつ」の増加。「部下がうつ病になった」という話はよく聞きましたし、新規の予約が「3カ月待ち」というメンタルクリニックもあったといいます。

 

 そんな「つらい」「苦しい」「我慢」の長いトンネルに、ようやく出口のようなものが見え始めた矢先に起きたのが、ロシアによるウクライナ侵攻。石油、ガソリンの価格高騰、その他、食品や日用品などの物価の上昇も懸念されます。しかし、それよりはるかに恐ろしいのが、プーチン大統領の “異変” です。

 

 もし、戦況が膠着し、進退窮まったプーチンが自暴自棄になって核のボタンに手をかけてしまうと、世界は間違いなく破滅します。映画や小説の世界だった出来事が、今まさに現実のことになるかもしれない……。そんな危機が迫っているのです。

 

 こんな時代に私たちは、どう生きていけばよいのか?

 

 その問いに対して、私なりの答えをまとめてみたのが、『精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方』(きずな出版)という本です。

 

■楽しむのに「お金」も「時間」もかからない!

 

 この本で私が言いたかったのは「日本人はもっと人生を楽しんでいい!」「私たちは、もっと毎日を楽しむべきだ!」ということです。

 

「もっと楽しもう」「もっと遊ぼう」というと、ほぼ100%「お金がありません!」「仕事が忙しくて、遊ぶ暇なんてありません!」という反論が返ってきます。

 

 多くの人は「遊び」というと、「旅行に行く」とか「家族でディズニーランドに行く」「ちょっと高級なレストランで外食する」「居酒屋で大人数で大騒ぎする」といった「お金」や「時間」がかかる娯楽をイメージするようです。

 

 私の「遊び」の定義は「仕事以外の楽しい活動すべて」です。つまり、「お風呂に入ってのんびりする」「家族で会話する」「朝散歩をして爽やかな気持ちになる」……。これらすべてが「遊び」なのです。だって、「心から楽しい!」「リラックスして、気分一新できる!」のですから。

 

「お金がない、時間がないので遊べません」という人は、「遊び」というものの概念を根本から変えてみてはいかがでしょうか。

 

 たとえば、朝散歩。15分もあればできて、1円もかかりません。それでいて、気分が晴れて体が楽になり、集中力も高まって、午前中の仕事のパフォーマンスがアップするのです。

 

■豆苗ガーデニングでオキシトシン分泌

 

 お金も時間もかけずに楽しむ方法のなかで、私がおすすめするのは、「豆苗ガーデニング」です。「豆苗」とは、えんどう豆の若菜。サラダに入れたり、炒め物にすると美味しくいただけます。ビタミンA、C、K、葉酸、さらにビタミンB群も豊富で、まさに「食べるサプリメント」。しかも、スーパーで1パック100円くらいと安価です。

 

 栽培方法も簡単です。まず、食べ終わった豆苗の豆の部分をプラスチックの容器に入れて水を入れる。それをベランダなど日の当たる場所において、一日1回、水を交換する。たったそれだけで、1週間ほどで再度収穫できます。

 

 水を取り換えるときに、前日と比べて2~3cmも伸びていたりすると、とても幸せな気分にひたれます。自分の子供の成長を見守るような気持ちになるのです。

 

 動物や植物を育てると、愛・つながりのホルモン、オキシトシンが分泌されます。この連載でもお馴染みのオキシトシンは、リラックス効果が高く、心拍数を低下させ、免疫力をアップさせる働きがあります。幸せな気分になれるのは、オキシトシンの効果によるものです。

 

 それに、動物を飼うのに比べ、植物を育てるほうが手間は少なくてすみます。動物の場合は毎日エサをやる必要がありますが、植物であれば2~3日くらいなら水やりをサボっても問題ありません。水を替えるだけなら、一日1分でできます。

 

 たったの100円、一日1分。そして、食べて美味しい! どんなにお金がなくても、時間がなくても、豆苗ガーデニングは楽しみを与えてくれるのです!

 

( 週刊FLASH 2022年4月12日号 )

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