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A4なら時速18枚! ドン・キホーテの驚速「POP専属職人」が語る「電化製品が腕の見せどころ」

ライフ・マネー 投稿日:2022.06.11 06:00FLASH編集部

A4なら時速18枚! ドン・キホーテの驚速「POP専属職人」が語る「電化製品が腕の見せどころ」

塚田さんのお気に入りはドンキ先行発売のコスメ用に作った立体的なPOPだ

 

 ドン・キホーテに行くと、まず目に飛び込んでくる独特の文字と数字。じつはドンキには“ドンキ文字”を手書きする、「POPライター」と呼ばれる専属のライターがいるのだ。

 

「当店舗オープン時の求人項目に『POPライター』という職種があって初めて知りました」と話す塚田愛里さん(33)はPOPライターを希望して採用された。彼女に店内をナビゲートしてもらいながらドンキ文字のヒミツに迫った!

 

 

(※専属職人がいるのはドン・キホーテ業態のみ)

 

店内のいたるところに躍るカラフルなPOP、そしてひときわ目立つ「驚安」の文字。誰もが高揚感を覚えるあのドンキの風景はじつは職人の手作業によって作られていた

 

【1】ドンキ文字、アルファベット、数字のマニュアルがある!

 

 POPライターとして入社したら、まずはドンキ文字の習得から。

 

「1~2週間の研修で専門のスタッフに書き方を指導してもらいます。最初は見本の文字をお手本にしながら『あいうえお…』『1、2、3、4、5……』と、ひたすら練習に励みました。1カ月弱で、なんとか書けるようになりましたね」(塚田さん、以下同)

 

【2】A4サイズなら1時間で18枚書けます!

 

 一日に何枚書ける?

 

「吊るしてある大きなPOPだと一日に6枚ぐらいですね。A4サイズの商品名と売価の入ったPOPの速書きなら1時間で18枚書けましたが、大きさやデザインの複雑さなどで書ける枚数は変わります」

 

【3】文字はなるべく、くっつけて書く!

 

 さまざまなPOPがあるが、何が難しい?

 

「POPの中に凝縮するというか、圧縮して書かないと文字がバラバラに見えてしまうんです。なるべく文字と文字をくっつけて書くんですが、くっつき具合が微妙で、つけすぎると読みづらいし、離しすぎてもバラバラになってしまって。この絶妙なバランス感覚を覚えるのが、いちばん難しかったです」

 

【4】商品担当者からの依頼書を元に作成する!

 

 そもそもPOPはどんな流れで完成する?

 

「商品担当者から商品名と売価、入れたいコメントなどが書かれた依頼書が届きます。サイズやベースの色、イラストなどまで書き込まれたものもあります。

 

 この依頼書を元にPOPを作成しますが、商品担当者の意見を聞かないと迷うことも多いんです。商品担当者と買い場(売り場のこと)に出向き、文字の色や背景の色など細かい点を相談しながら、一緒に作り上げていきます。商品担当者はお客様に喜んでいただくにはどうしたらいいかを第一に考えています。コミュニケーションを大切にしながら、POPを目立たせることで、そのサポートをしていきたいです」

 

【5】商品や売り場と色を同化させない!

 

 難しいのが売り場とPOPの色やバランス。

 

「POPの文字は商品の色から拝借することも多いんですが、商品と同化してしまうと目立たなくなってしまいます。商品に大々的に入っていない色を選びつつ、背景には目立つ色を選んだりします。買い場の色味との兼ね合いもあり、実際に作ったPOPを買い場で合わせてみないとわからないこともあります」

 

( 週刊FLASH 2022年6月21日号 )

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