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【時間】を有効利用するならスケジュールを30分単位で区切れ/「絶望の国」日本で生き残る方法

ライフ・マネー 投稿日:2022.06.25 11:00FLASH編集部

【時間】を有効利用するならスケジュールを30分単位で区切れ/「絶望の国」日本で生き残る方法

 

 今の世の中、本当に何が起きるかわかりません。まさか2年以上にわたってコロナウイルスに苦しめられるとは思っていなかったし、ロシアがウクライナを攻めたのをきっかけに世界が食糧危機に陥りそうになるとは夢にも思いませんでした。

 

 まさに一寸先は闇です。そんな “まさか” が次々に起きているのが現在です。加えて、賃金の下落、超高齢化社会と少子化など、日本が抱える問題は山積みです。

 

 私は、この日本の状況は「絶望」としか呼べないんじゃないかと考えています。しかし、方法さえ間違わなければ、絶望感を感じなくてすむようになれるし、毎日を楽しく豊かに暮らせるようにもなれる。私が、近刊『「絶望の国」でズルく賢く生きのびる』で伝えたアイデアを、4回にわたって紹介します。

 

 私は、人生における4つの資産をどう運用するかで人生が決まると思っています。その4つとは「時間」「能力」「人間関係」「お金」です。今回は「時間」の活用方法です。

 

 

■30分早く起きる

 

 どうすれば「時間」を攻略できるのでしょうか。それには2つ方法があって、1つは「やめること」です。

 

「やめること」のなかでも、まず最初にやめるべきは「夜型の生活」です。朝型の生活に変えると、作業効率がアップします。早朝は頭が冴えていてノイズも少ないので、集中力が高まるからです。

 

 僕の場合、朝型に変えてから、3年間書けなかった本を出せたし、会社の売上も右肩上がりで伸びていきました。

 

 朝型にシフトするのに、何時に起きればいいかというと、いつもの2~3時間前に起きるのがベストです。ただ、いきなり2~3時間はつらいという人は、最初は1時間早く起きるだけでいいでしょう。

 

 まずは1時間。もし、続ける自信がない人は、最初は30分早く起きる。それを続け、徐々に1時間、2時間、3時間と早めていけばいいと思います。

 

 早く寝るに越したことはないのですが、最初はそこは無視して早く起きることだけにフォーカスします。早く寝るとなると、ハードルが上がるからです。最初からハードルを高くすると、物事は長続きしません。

 

 まずは、30分だけ早く起きる。それだけを考えるのが、朝型に変えるコツです。

 

■速く歩く人は年収も高い?

 

「時間」を攻略する方法の2つめ、それは「速くやること」です。

 

 私が多くの人と関わるなかで気づいたことは、「成果を出せていない人ほど、すべての動作が遅い」ということです。話すのも、歩くのも、食事をするのも、メールのレスも、遅い。

 

 こういうことを話すと、「速ければそれでいいのか」と言われるのですが、そのとおりで「速ければいい」んです。

 

 よく「質」と「量」(この場合は速さ)のどちらを優先するかの議論がありますが、凡人ならまずは量にフォーカスするしかありません。速さを追求するうちにだんだん質もともなってくるはずです。

 

 では、今まで何かにつけ動作の遅かった人の場合、どうすれば速く動けるようになるのでしょうか。

 

 私がおすすめしているのは、「歩くスピードを速める」ことです。それには、日々の生活のなかに速歩きの習慣を取り入れるのがいいでしょう。

 

 2016年11月、ドコモ・ヘルスケアがおこなった調査によると、無収入の人は平均歩行速度が時速2.41kmで、年収が400万円以上500万円未満の人は平均歩行速度が時速2.69km、そして年収が1000万円以上の人は、平均歩行速度が時速3.13kmということがわかったそうです。

 

 年収1000万円以上の人は無収入の人の約1.3倍速い。そして、日本人の平均年収は400万円以上500万円未満の範囲に入るので、年収1000万円以上の人は平均年収の人より約1.16倍速いことになります。

 

 もちろん、速く歩けば年収がアップするとまでは言いませんが、速歩きを習慣にする動機づけにはなりますね。

 

■ポモドーロ・テクニック

 

 また、速度を上げたいなら、スケジュールを30分単位で区切ることもおすすめします。

 

 この30分単位というのは、科学的にも裏付けされていて、私たちが集中できる時間は30分程度が限界と言われています。この30分単位を仕事術に落とし込んだのが、ポモドーロ・テクニックです。

 

 これは、1980年代にイタリアの起業家であるフランチェスコ・シリロが提唱した集中力や生産性を高めるテクニックのことをいいます。

 

 ポモドーロと呼ばれるトマトの形をしたキッチンタイマーを手元に置いて「25分間作業」「5分間休憩」のサイクルを繰り返します。そうすると、集中力が切れかかるタイミングで休憩が入るので、作業効率がアップするというわけです。

 

 このように、1時間単位でおこなっていたことを30分単位に変えることで、時間を生み出すだけではなく、その時間をより質の高いものに変えることにもつながるのです。

 

長倉顕太(ながくらけんた)

作家・プロデューサー・編集者。1973年、東京生まれ。学習院大学卒業後、職を転々としたあと、28歳のときに出版社に転職し、編集者としてベストセラーを連発。
今までに企画・編集した本の累計は1100万部を超える。編集者時代の10年間では、担当した142作中65作が5万部以上、22作が10万部以上、年間ベストセラーに6作ランクインの実績がある。
独立後は8年間にわたりホノルル、サンフランシスコに拠点を移して活動し、現在はコンテンツのプロデュースやこれらを活用したマーケティング、2拠点生活の経験を活かしたビジネスのオンライン化/テレワーク化のコンサルティング、海外での子育ての経験(とくにギフテッド教育にくわしい)から教育事業などに携わっている。

 

※長倉顕太『「絶望の国」でズルく賢く生きのびる」(光文社)が発売中

 

( SmartFLASH )

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