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マイナポイント第2弾で「最大2万円」節電ポイントは「2000円」…【政府のポイント還元事業まとめ】
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.29 17:29 最終更新日:2022.06.29 17:41
6月30日から、「マイナポイント」事業の第2弾が本格的に始まる。マイナンバーカードを発行して保険証利用を申し込めば、最大2万円相当のポイントが獲得できる。
新たにカードを発行した人には5000円、すでにカードを発行している人でも、マイナンバーカードの健康保険証利用の申し込みで7500円、さらに公金受取口座の登録で7500円ぶんのポイントが配布される。
2020年7月〜2021年12月末まで実施された第1弾では、カードを取得すると最大5000円のポイントを付与していた。第1弾のために確保した予算は2500億円。第2弾では1兆8000億円の予算をかける一大事業だ。
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2022年6月1日時点で発行されたマイナンバーカードは5660万枚。事業を所管するのは総務省で、2022年度末までに、国民のほとんど全員に配布することを目指す。
■節電ポイントは2000円相当
8月には、節電に協力した家庭を対象に2000円相当のポイントを付与する事業が始まる。経産省は節電ポイントの支給で、家庭などの省エネにつなげたい考えだ。
6月28日、萩生田光一経産相は「電力各社の節電プログラムに参加すると、2000円相当のポイント付与するしくみを、8月中に開始できるように準備する。秋以降は、寒くなる日に節電するとポイントを付与する形を想定している」とした。
「このほか、ポイントではありませんが、GoToトラベル事業も予定されています(開始時期は未定)。2020年の第1弾(割引率35%)で高級ホテルと休日に利用が偏った反省を生かし、新たなGoToトラベル(割引率30%)では、日帰りで3000円、宿泊交通つきで1万円、宿泊のみで7000円割引されます。
さらに、地域共通クーポンは、1泊あたり平日3000円、休日1000円の見込みです。こちらは総額1.3兆円の予算があるので、かなり盛り上がるでしょう」(旅行ライター)
政府が推進するポイント事業は、ここ数年、目白押しだ。予算を追加する事業もあれば、あっさり終了する事業もある。
2019年10月1日の消費税引き上げ時には、経産省がキャッシュレス・ポイント還元事業を9カ月にわたって実施。クレジットカードはもちろん、電子マネーやQRコードで払うと、2%または5%が還元された。
2019年度当初予算で2798億円を計上したものの、参加する店舗が想定を上回り、2019年度補正予算で1497億円、2020年度当初予算で、2703億円、さらに2020年度補正予算で755億円を追加で計上。累計の事業費は、7753億円となった。
一方で、批判が高まり、あっさり終了したケースも。
2020年10月1日から、農林水産省は「Go To Eatキャンペーン」のなかでポイント付与事業を実施した。新型コロナウイルスの影響を受けた農林漁業者を、飲食業の需要を喚起することで間接的にサポートしようとしたもの。
飲食店予約サイトを通じて飲食店を訪れることで、1人につきランチで500円、ディナーで1000円分のポイントが付与された。予算616億円が計上されたが、少額の利用でもポイントがもらえることが「錬金術」と話題となり、開始後に対象額を引き上げるなどのトラブルも。
農水省は、2020年11月、ポイント還元事業の終了見通しを発表したが、すでに5000万人以上の予約があったという。なお、このとき貯まったポイントは、2022年8月まで有効期限が延長されている。使い残していないか、確認しておきたい。
悲喜こもごものポイント還元事業。8月スタートの節電ポイントについては「時期がおそすぎる」などと批判が集まっているが、はたして成果は出るだろうか――。
( SmartFLASH )