私のYouTubeチャンネル「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」のアップロード動画数がもうすぐ4000本に到達します! 2014年にスタートし、ようやくここまで来たかと感慨深いものがあります。ちなみに、チャンネル登録者数は、37万人超まで増えました。
8年間で4000もの悩みや質問に答えてきたわけですが、なかには非常に似通った質問も多く交ざっています。よって、お悩みの対処法や解決法も、質問の数だけあるわけではなく、20~30個程度に収まります。そこで最近では、この4000個の悩みと、その対処法や解決法をグループ分けしようと格闘しています。
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樺沢のTwitterアンケート(対象1066人)によると、「あなたは、悩みがありますか?」という質問に対して「悩みがある」が75.9%。「(深刻な)悩みはない」が24.1%という結果が出ました。つまり、4人に3人がなんらかの「悩み」を抱えていることになるのです。
そこで今回は、悩みを一瞬で解決するための方法を3つお伝えしたいと思います。
■悩みとは何か?
その話に入る前に、そもそも「悩み」とはなんなのかについて、考えてみることにしましょう。
辞書をひくと、だいたい「思いわずらうこと。心の苦しみ」などと書かれています。つまり、困難で苦しい問題、状況に直面し「どうしよう?」「どうしたらいいんだ?」と思い悩んでいる状態。言い換えると、前に進めない状態、停滞した状態、足踏みしている状態です。
困難な状況にいても、少しでも前進している、状況が改善しているならば、「深く悩んでいる」とはいえません。悩みは軽くなっている、解決しつつあるといえるのです。
つまり、足踏み状態から一歩でも前に進むことが、悩みの軽減、解決に至る道といえます。
■視座を変えると、解決法が見えてくる
悩みを解決するうえでポイントとなるのが「視座」です。視座とは「物事をどの位置から捉えるのか」「物事を見る際の視点、立場」を指します。
目の前に10mを超える高い壁が立ちはだかっている様子を想像してください。向こう側に行きたくても、乗り越えることは、どう考えても不可能です。この状況では一歩も前に踏み出すことはできません。
そこで、壁に沿って横にしばらく歩いてみることにします。すると、数十m歩いたところで、壁が終わっていることがわかりました。迂回したら、壁の向こう側に簡単に行けることがわかったのです。
壁の真下にいるときの視座では、不可能と思えて一歩も踏み出せなかったのが、歩きだして視座を変えてみたら、まもなく壁の向こうに行くことができた。これが「視座を変える」ということです。
悩みの解決もこれと同じです。くわしくは次の項で説明しますが、一見して、「自分には解決は無理」「自分には不可能」と思えていた悩みでも、視座を変えることで、対処法や解決法が見えてくることもあるのです。
そこで次の項からは、「視座を変える」ことを軸に、悩みの対処法、解決法について解説していきましょう。