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【ニャイス・トゥー・ミート・ユー!】貸本漫画店のアイドル
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2017.07.01 20:00 最終更新日:2017.07.01 20:00
コミック本を中心に、約5万冊の蔵書が並ぶ宮崎市の貸本店「輝らら」。常連客も多いこちらのお店でアイドル的存在となっているのが、純白のチビ、キジトラのココア、茶白のピュアという3匹のねこだ。
店は2001年、店長の吉谷千鶴子さんが「好きなマンガに囲まれて、老後を過ごしたい」とオープンした。もとは3匹とも、お客が街中で保護したねこ。最初は店で預かるだけのつもりだったが、なかなかもらい手が見つからず、そのまま吉谷さんが面倒を見ることに。
チビは一日中、入口に座って、道ゆく人や車を眺めるのが日課。
「あまりにじっとしているので、置物なのか本物なのか、確認にお店に入ってくる人がいるくらい(笑)。あるとき、『ずっと(チビが)気になっていた』という男性が店に入ってきたのですが、そのとき偶然、お店にいた常連の女性客と意気投合して。それが縁で最近、結婚したんですよ」(吉谷さん・以下同)
スーパーで保護され、寄り目が魅力のピュアは、お客に寄り添って店内を案内する係。
赤ちゃんのとき車のエンジンルームに迷いこんでいたところを救出され、一命をとりとめたココアは、お客といっしょに遊んだりするのが大好き。それぞれが、持ち前の魅力を発揮してお客を喜ばせている。
吉谷さんは「人生で大切なことはマンガから学んできた」と言い、手塚治虫の『ブラック・ジャック』や『ブッダ』、原泰久の『キングダム』などをこよなく愛する。
だが、お店の経営は苦しい。
「いまもお店を続けられるのは、ねこたちのおかげ。ねこ好き、マンガ好きのお客さんたちがいつも支えて応援してくれるからなんです」
(週刊FLASH 2017年3月21日号)