賞金131万円の「ツチノコ探し」イベントが4年ぶり開催　村の担当者が語る「精鋭部隊で捜索します！」

 

　都市伝説レベルで、その存在が囁かれ続けてきた未確認生物「ツチノコ」。全国各地で目撃談がありながら、いまだ一度も捕獲されたことがなく、その存在が証明されるには至っていない。

 

　そんな中、昭和の初期から20件以上の目撃談があり、日本屈指の「ツチノコ多発地帯」を自認する岐阜県東白川村が、ツチノコを捜索する一大イベント「つちのこフェスタ2023」を4年ぶりに開催する。同イベントは、1989年に捕獲賞金100万円をうたってスタート。捕獲者がいない場合、翌年には賞金が1万円上積みされる「キャリーオーバー」方式となるため、31回めの開催となる今回の捕獲賞金は131万円まで膨らんだ。

 

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　村の公式サイトのツチノコ関連ページによれば、ツチノコは体長は30～80cm。ビール瓶ぐらいの胴に、三角形の頭が「ちょこんと」出ているという。また、

 

・大食家であり1匹で行動する
・昼間に活動する
・いびきをかき、まばたきをする
・垂直に立つ
・転がる
・蛇行しないで真っ直ぐに前後に動く
・ジャンプする（2mくらいとの説もあり）
・動きが素早く、有毒である（無毒説もあり）
・春から秋（4～11月）に出没する

 

などの特徴があるという。蛇行せず前後に移動し、垂直に立つこともあれば、ジャンプまでするとは、かなりトリッキーな動きだ……。

 

　サイトでは、東白川村でのツチノコの目撃談も紹介されており、古くは1934（昭和9）年ごろから目撃談があるという。しかし1990年、「河原で草刈り時。銀色にキラキラ光る、腕位の太さ」というものを最後に、目撃談は途絶えている。23年間も目撃されていないというのは、かなり発見に不安が残るが……。岐阜県東白川村役場に話を聞いた。

 

「いや、じつは平成30（2017）年の7月にも、目撃談があるんです。目撃したのは20代の女性の方で、15時とか16時ごろ。『車で道を走っていたら、車の前にサッと出てきた』と。そのとき、ツチノコではないかと思ったものの、しばらく黙っておられたそうで、割と最近になって『あれはやっぱりツチノコだと思う』と、情報として寄せてくれました。車の前を、サササッと一瞬で通りすぎたそうです」（地域振興課商工振興係・辻係長）

 

　目撃談が少ないことについては、辻氏はこんな話もしてくれた。

 

「昔から、ツチノコを見たことがある人はもっといたと思うのですが、ツチノコはヘビのような生き物とみなされているじゃないですか。言い伝えか迷信かわかりませんが、ヘビの話を人に話すと災いが起きるということで、みなさん、見ても黙っていた時期もあるようです。昭和初期ごろの話だと思うんですけど。もっと後になってから、ひとりの方が『俺、見たぞ』って言うと『私も、そんなようなやつ見たわ』っていう話になり、目撃談がどんどん出てくるようになったようです」

 

　しかし、過去の「つちのこフェスタ」では残念ながら一度も発見されておらず、写真を撮った者すらひとりもいない。とはいえ、東白川村での目撃情報が多いのには、村なりの根拠もある。

 

「東白川は神道中心の村で、お寺がないんです。明治初期の『廃仏毀釈』で壊されて以降、お寺がないままなんです。で、仏壇もないものですから、線香も焚かない。ツチノコは線香の匂いが嫌いなので、線香を焚かない東白川での目撃情報が多いのではないか、という仮説もあるんです」（辻氏）

 

　コロナ前の2019年には、当時の村の人口（約2240人）を大きく上回る約4000人がフェスタに参加。村をあげての一大イベントに成長したが、あまり騒々しいと、ツチノコも警戒して姿を見せないのでは？

 

「たしかに、コロナ前は4000人集まって、3000人くらいが1カ所の中で、芋洗い状態で捜索していました。今回は入場規制もあるので、イベント会場に入れるのは2000人（事前申し込み制。大人1200人、小学生以下800人）までとしました。ただ、開催は4年ぶりなので、村としても本気で捜索しようということで、30人が乗れるマイクロバスを3班つくって、精鋭部隊で茶畑などを探します！

 

　私個人としては、ツチノコはいると思っておりますし、いるほうがウェイトは高いですね。パーセンテージ？　70％の確率でいる、と言わせていただきます！」（辻氏）

 

「つちのこフェスタ2023」は5月3日に開催される。もし発見されたら、2023年の「10大ニュース」に選ばれるのは確実だろう。

( SmartFLASH )