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マンション数カ月で退去したら「違約金を払え!」家賃トラブル “ゼロゼロ物件” は要注意

ライフ・マネー 投稿日:2023.03.08 11:00FLASH編集部

マンション数カ月で退去したら「違約金を払え!」家賃トラブル “ゼロゼロ物件” は要注意

 

「せっかく見つけたお気に入りの物件だったんですが、実家の親が体調を壊したこともあり、たった半年で引っ越すことになったんです。引っ越し代がかかるのはやむを得ないと思っていましたが、不動産屋さんから『違約金を払って』と言われて、目の前が真っ暗になりました」

 

 こうした、本誌読者が体験したようなトラブルが、最近増えているという。いったいどういうことなのか――。

 

 

 春は引っ越しシーズン。気に入った物件が見つかったらそこで契約書を交わすことになるのだが、注意すべきは、特約事項にある「短期解約違約金」の文字だ。この金額は物件によってまちまちだが、高額だったりすることもある。

 

「多いのが、『2年契約のうち1年未満の解約は、違約金1カ月ぶんを家主に支払う』という条件です。たとえば、入居して4カ月で転居しなければならなくなったとき、10万円の家賃だったら、退居時に10万円を家主さんに支払うという内容です。

 

 しかし、この期間と金額には定型がなく、言ってみれば家主さんが独自に決めることができます。特に、敷金と礼金が必要ない “ゼロゼロ物件” などは、違約金が2カ月ぶんと高額なこともあります。

 

 若い方はこの特約をあまり気にせず契約しますが、なんらかの理由で短期で引っ越す必要が出たとき、思わぬ出費に苦しむということがよくあるんです」(不動産仲介会社)

 

 契約なので、不本意でも払わなければならないが、「払いたくない」と無視したらどうなるのだろうか。経験者が懲り懲りといった表情で話す。

 

「不動産屋さんから毎日のように電話がかかってきました。保証会社を使って契約した場合は、そこから催促があるそうです。僕の場合は、最終的に、入れていた敷金と相殺しましたが、家賃滞納者と同じようにブラックリストに掲載されるという噂も聞きました。不動産屋さんは否定していましたけど、ブラックリストに入る可能性があるなら、“逃げる” のは得策ではないと思いました」

 

 そもそも、なぜこのような特約があるのだろうか。

 

「家主は、仲介会社への募集広告料や事務手数料などの支払いが、家賃の1.5カ月ぶんくらいかかります。短期で退去されると、これらの費用がたびたび必要になって赤字になることもあるんです。

 

 銀行ローンや税金などに影響も出てくるので、それらもろもろの補填として契約書に入れています」(前出・不動産仲介会社)

 

 借主からすると「そんなの必要経費でしょ」と怒りたいところだが、現在では、この特約をつけている物件が多くなっているという。契約は契約なので、「いざというときのこと」も考えておくことが大切だ。

( SmartFLASH )

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