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シャワー浴びながら歌った声も筒抜け…米アマゾン、プライバシー侵害で43億円支払い
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.06.05 16:00 最終更新日:2023.06.05 16:00
5月31日、米連邦取引委員会(FTC)は、米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムが防犯カメラ「リング」や音声認識AI「アレクサ」によるプライバシー侵害訴訟で、合計3080万ドル(約43億円)の制裁金を支払うことで和解したと発表した。
FTCによると、アマゾン子会社リングの元従業員が、2017年に女性利用者の自宅の寝室・浴室に設置したカメラの動画を数カ月にわたって見ていたケースもあった。和解金3080万ドルのなかには、アマゾンがユーザーに支払うことに同意した580万ドル(約8億円)も含まれている。
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「Amazon社員はアレクサの会話を聞いている」
米メディア『Bloomberg(ブルームバーグ)』に、そんな衝撃の見出しが踊ったのは2019年4月のこと。
記事によると、「アレクサ」の性能を向上させるため、世界で数千人の従業員が関与しているという。録音内容は文字に起こされ、それに注釈をつけてソフトウエアにフィードバックされる。
ルーマニアの首都・ブカレストにあるオフィスでは、1日9時間の勤務で、1人あたり最大1000本の録音を解析していたという。音声には、シャワーを浴びながら調子っぱずれに歌う声や助けを求める子供の悲鳴もあったとしている。
冒頭のニュース報道に対して、ネット上では、
《初期に音声流出あって気持ち悪いと思ってたけどやっぱりか。でも普通に考えたらインターネットに繋がってるんだったら見ようと思ったらいくらでも見れるよね》
《他人のPCのカメラをハッキングして覗くの、映画「スノーデン」でやってたね》
などの声があがった。
FTCのプレスリリースでは、「プライバシーより利益を優先することは割に合わない」としている。今後、プライバシー保護の機運が高まることに期待したい。
( SmartFLASH )