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ウォンテッドリー仲暁子が語る「ビジネスに必要なのは物語」ライフ・マネー 投稿日:2017.10.03 11:00

ウォンテッドリー仲暁子が語る「ビジネスに必要なのは物語」

 

 事業をここ5年程やってきて、最終的に重要なのは「生産性」と「思想」を強化する作業だと思っている。

 

「生産性向上」には大きく分けて2つ方法があり、現場レベルでできる地味だがチリツモの改善(いわゆるトヨタの提唱するカイゼン)と、R&Dチームが寝ずに頑張って従来の価値を何十倍から何百倍にもしてしまう飛躍的改善とがある。

 

 後者はピーター・ドラッカーの定義するものからはずれるかもしれないが、イノベーションとも言い換えられる。

 

 次に「思想の強化」は、そのプロダクトではなく、それを利用する消費者の生活デザインを行う、さらに言えばその消費者の属する「消費トライブ(共同体)」に合致するものを届けていくという作業だ。

 

 日本は「生産性向上」がかつてすごく得意だったと思う。「カイゼン」と言えばトヨタだし、特に製造業における小さな改善の積み重ねは日本人の真面目な性に合っていると思う。

 

 一方で「思想の強化」は弱い。「思想」は広義の「マーケティング」でもあると思う。例えば飲料メーカーや化粧品メーカーは、原価がほぼタダみたいなものにブランドやストーリーを乗っけて「体験」を売ることがうまいが、その力が今後はさらに重要になってくる。

 

 もちろん、無印良品だったり資生堂だったり、ビジュアルやメッセージングで消費者の心を掴んでいる企業は多いが、他国のそういった企業と比較すると押されている感が否めない。

 

 技術力がものを言う領域では勝てていたが、その分「心を掴む」みたいなところが弱かった。が、もはや今、技術=スペックだけでは消費者の心は掴めない時代になってきている。

 

 ストーリーとは、要は「なりたい自分像」や「理想の世界の状態」のことを指す。それは例えば定量的な「体重がXkg」とかではなく、数値では表せない定性的なもの。だからストーリーと言われる。

 

 例えばiPhoneを買う消費者は、別にiPhoneのスペックを購入しているわけではなく「iPhoneを持っている、イノベーティブでスマートなイケてる自分像」を買っている。

 

 シェアハウスに住む若者は、単純にお金がないというだけでなく(昨今の人気のシェアハウスは一人暮らしよりも高かったりする)、「オープンに人と関わり合って進化していく自分像」を買っている。

 

 パタゴニアで人が働くのは、「品質の高いフリースをつくりたい」からではなく「自然への敬意・情熱・愛を持って生きている人たちと一緒に世界環境をよくしていく自分像」を実現するために働いている。

 

 安いとかバッテリーのもちがいいとか、給料が高い、だけじゃもう人は購入しないし働かない。

 

 ストーリーテリング能力とは、こういった背景の物語を組み立てて言語化し、発信できる力のことを指す。

 

 ストーリーはもの不足の時代からマーケティングでは必須だったが、ものが溢れる現代においては一層重要性が増している。消費だけでなく労働者という観点においても、個々人の心情の変化やAI、ロボットの台頭という外的要因がストーリー重視の流れを加速させている。

 以上、仲暁子氏の近刊『ミレニアル起業家の新モノづくり論』(光文社新書)より引用しました。日本最大のビジネスSNSを運営する新鋭社長が、これからの働き方と幸福の形を提示します!


●『ミレニアル起業家の新モノづくり論』詳細はこちら

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