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「みんな泥棒に見える」ロト6で3億2000万円当てたら疑心暗鬼に…「1年で1億円ずつなくなる」カウンセラーの “予言” も成就【宝くじ当せん後の人生】

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.18 06:00 最終更新日:2024.12.18 06:00

「みんな泥棒に見える」ロト6で3億2000万円当てたら疑心暗鬼に…「1年で1億円ずつなくなる」カウンセラーの “予言” も成就【宝くじ当せん後の人生】

当せん金を床に敷きつめて記念撮影する久慈六郎さん

 

 ある日突然、大金を手にした男たちは幸せになれたのか。宝くじ「高額当せん者」に、“その日” 以降を振り返ってもらった。

 

「何年も、ほぼ毎週『ロト6』を買っていましたが、当たらないものだと思っていました」

 

 久慈六郎さんは当時、愛知県在住のサラリーマン。社員8人の小さな会社に勤め、給料は税込みで月27万円。 当時、38歳だった。福井県へ出張し、立ち寄ったスーパーで宝くじ売場を発見。自分の年齢や会社の車のナンバーなど、身のまわりにある6つの数字を選び、「ロト6」を5口購入した。

 

 

「当せん発表の夜、何度も数字を確認しました。信じられなくて……。身震いが止まらず、頭が真っ白になりました」

 

 当せん額は、3億2038万円。家賃3万円の6畳のアパートで一人、拳を握りしめてガッツポーズを繰り返した。使い道を考える余裕はなく、とりあえず “端数” の2000万円を下ろした。

 

「現ナマを見たときは嬉しかったですね。ぶわーっとお金を敷き詰めて、三脚を立てて、写真を撮りました(笑)。そして、ふだんやれないことをやろうと考えました」

 

 月に1度通っていたキャバクラに毎日通うようになり、1日に100万円、200万円と使うようになった。そして、ロレックスを330万円で購入。保険のセールスレディにマンションを買ってあげたり、キャバ嬢に店の開業資金を提供したり、タイやフィリピンの女性に、現地で家を建ててあげたり……。

 

 残すと決めていたという3億円に手を出すのに時間はかからなかった。だが、久慈さんは、会社を辞めたり、高級車や自分の家を買ったりすることはしなかった。

 

「社長から『お前、安月給でよくこんな時計買えるな』って言われたので、『友達の香港土産のコピー品です』とか言ってごまかしてました。そんな感じでとにかくお金を持ってないように演じていました。 高額当せんしたことを知られると、人間関係がおかしくなると思ったんです」

 

 一方、当せん後3カ月ほどして、久慈さんは「セレブ君」名義でブログを始めた。誰にも言えないことを吐き出すためだったが、思わぬ反響を呼んで書籍になり、4万部のヒット。ついには『ロト6で3億2000万円当てた男』(2008年、テレビ朝日系)としてドラマ化もされた。主演は反町隆史だった。

 

「『あれ、俺のことだよ』と言うと、キャバクラでの評判が上がりました(笑)」(久慈さん)

 

 だが、久慈さんは最初の1年で、株やFXで1億4000万円を失っていた。

 

「それまでは小金でちまちま楽しんでいたパチンコや競馬が、大金を持ったら急につまらなくなってしまったんです。それで投資に手を出すようになったんですが、『日経新聞』も『会社四季報』も読まず、ネットで『あの銘柄は化ける』と書き込みがあると、簡単に乗せられて買ってしまってました。

 

 当せんしたときに、銀行のカウンセラーから『あなたの性格だと1年で1億円ずつなくなる』と忠告されたんですけど、本当にそうなるとは思いませんでした」

 

 その後、タイのゴム園の投資詐欺にもひっかかるなどし、3億円は10年弱ですべてなくなった。大金を得たことで、人生はどう変わったのだろうか?

 

「お金目当ての女性が近寄ってきて、みんな泥棒に見える時期もありました。でも楽しい思い出もあるし、国内外の旅行も何度も行った。当せん金は、所詮、あぶく銭ですからね。それでいいんですよ」

 

 その後、4LDKのマンションを現金で一括購入し、昨年出会ったタイ人女性との交際も順調。2025年末に定年を控え、タイへの移住を考えているという。

 

「今は、生活できるレベルくらいのお金があれば、それでいいかなと思っています」

( 週刊FLASH 2024年12月31日号 )

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