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「生ホタテ×イクラ」「赤ワイン×チーズ」「マグロの刺身×緑茶ハイ」はNG! 健康診断「C判定」は食べ合わせが原因かも

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記事投稿日:2025.03.01 06:00 最終更新日:2025.03.01 06:00
出典元: 週刊FLASH 2025年3月11日号
著者: 『FLASH』編集部
「生ホタテ×イクラ」「赤ワイン×チーズ」「マグロの刺身×緑茶ハイ」はNG! 健康診断「C判定」は食べ合わせが原因かも

MAHO/ミスFLASH2025

 

 血糖、尿酸、中性脂肪……と、50代になると健康診断で気になる数値が多くなってくる。せめて“体にいい食べ方”をしたいと調べてみると……インターネット上では「生のホタテとイクラを一緒に食べるな」「納豆と生卵はNG」など、えっ!? と思うような情報であふれている。

 

「極端にとるなら別ですが、ネットに書かれているような体に害を及ぼす『食べ合わせ』はありません。ただ、栄養の吸収の面から相乗効果が見られる食べ合わせや、逆に阻害してしまう組み合わせはあります」と教えてくれたのは、女子栄養大学栄養クリニック・管理栄養士の塩澤和子先生だ。

 

 では、海鮮丼でよく見る「生ホタテとイクラ」の食べ合わせはどうなのか?

 

「これは本当です。生のホタテに含まれるチアミナーゼが、疲労回復に役立つビタミンB1を分解してしまいます。イクラにはビタミンB1が多く含まれているので、せっかくの栄養素がとれなくなる、もったいない食べ合わせといえます。チアミナーゼは酸や加熱に弱いので、ホタテを加熱するか、レモンをふりかけて食べれば問題ないです」(塩澤先生、以下同)

 

 

 一方で、「気にしなくていい」と話すのが、朝食の定番「納豆と生卵」だ。

 

「納豆と生卵は……卵を10個入れるなど、大量に食べなければ影響はありません。どちらも栄養価が高い食べ物なので、おすすめです。納豆は食べ過ぎるとプリン体を多くとってしまうので、1日1パック程度にしましょう」

 

 納豆には、栄養の吸収がマシマシになる食べ合わせもある。「ねぎ」「唐揚げ」と食べるのがおすすめだという。

 

「納豆に含まれる、疲労回復に役立つビタミンB1は、ねぎに含まれるアリシンと結合すると血液中に留まりやすくなります。また唐揚げと納豆を一緒に食べることで、納豆のビタミンB1が唐揚げの脂質の代謝を促してくれるので、中性脂肪が気になる方に向いています」

 

 唐揚げ定食を頼むときには、ぜひ納豆も追加で頼みたい。

 

 この食べ合わせのルールは酒にもある。意外だが、「赤ワインとチーズ」は、NGな食べ合わせの代表例だという。

 

「チーズなどの乳製品に含まれているカルシウムは、骨や歯を形成する必須ミネラルですが、体内で吸収されにくいのが難点です。アルコールには利尿作用があるため、カルシウムの排せつをさらに促進してしまいます。

 

 また、居酒屋でよく見かける『いぶりがっこ』と『クリームチーズ』のような、漬け物とチーズの組み合わせも、漬け物のナトリウムがカルシウムの排せつを促進するのでおすすめできません」

 

 アルコールは利尿作用のほか、肝臓で中性脂肪の合成を促進し、脂肪肝や動脈硬化の原因になることもある。

 

「お酒を飲むとどうしても食べたくなる“揚げもの”ですが、あまりいい食べ合わせとはいえません。中性脂肪の合成が促進されるので、とくに脂肪肝の方はダブルパンチになってしまいます。そういう方は、焼き鳥と組み合わせてみてはいかがでしょうか。焼き鳥に含まれるタンパク質は、肝臓のアルコールの代謝を促進してくれます。なかでも『ねぎま』はタンパク質と野菜が摂れ、カロリーが抑えられるのでおすすめです」

 

 タンパク質はまとめて食べても筋肉になりにくいため、3食で分けてとるのが理想的とのこと。酒のあてには焼き鳥や冷奴など、タンパク質を意識して食べることをおすすめしたい。

 

 また、「マグロの刺身と緑茶ハイ」も避けたい食べ合わせだ。

 

「緑茶に含まれるタンニンが、鉄分の吸収を阻害します。鉄分をとりたくて魚を食べているのなら、緑茶ハイをレモンハイに切り替えてください」

 

 緑茶に含まれるタンニンと、鉄分との相性がよくないのだ。

 

 そして忘れてはならないのはビール。ビールに含まれるプリン体が尿酸値の上昇につながり、痛風や生活習慣病の原因になる。なるべくプリン体が高くならない食べ合わせを知っておきたい。

 

「ビールのおつまみとしては、イカなら塩辛ではなく、刺身がおすすめです。塩辛の肝には、プリン体が多く含まれており、避けたいところです。

 

 ほかにも、タラコなどの魚卵やカツオ、マグロといった赤身もプリン体が多いので、刺身と合わせるなら白身などをチョイスしてください」

 

 プリン体をチャラにする“神の食べ合わせ” はあるのか。

 

「プリン体は吸収されると尿酸に変わるのですが、それが悪さをします。なので、尿酸の排せつを促進するカゼインが含まれている、牛乳やヨーグルトとは相性がいいですが……一緒に食べることはなさそうな組み合わせです。やはり、食事は味の相性もありますから」

 

 このほかにも、尿路結石が気になる人には「ほうれん草とちりめんじゃこ・ナッツ類」を組み合わせると結石の予防になるなど、覚えておきたい食べ合わせは多い。だが、塩澤先生は今回紹介した食べ合わせを、あくまでも何を食べるか悩んだときに参考にする程度に考えてほしいという。

 

「結局、食事はバランスよくとるのがいちばんです。魚、油、肉、牛乳、野菜、海藻、芋、卵、大豆、果物を、できるだけ毎日とることをおすすめしています」

 

 どうせなら栄養マシマシの食べ合わせで、目指せA判定!

 

写真・木村哲夫

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