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アマゾン、プライム会員の料金改定! ユーザーから不満続出、識者が語る配信サービス“戦国時代”
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(写真・共同通信)
2月26日、アマゾンジャパンはプライム会員に対して、4月8日から「Prime Video」で提供される映画やテレビ番組で広告が表示されることを通知。非表示にしたい場合は、月額390円のオプション料金が発生することを明らかにした。
プライム会員は、年5900円または月600円の支払いで、対象商品の配送料が無料になるほか、会員限定セール、Amazon Music、Amazonフォト、電子書籍などの特典などが受けられる。同社によれば、現行のプライム会員の料金や、これらの特典に変更はないという。
「海外ではすでに実施されているので、日本でもそれにならったものです。同社の説明では『アマゾンが魅力的なコンテンツへの投資を継続し、長期にわたりその投資を拡大していくことを可能にするため』ということです」(経済担当記者)
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しかしXには《YouTubeみたいにどこもかしこも課金押しで、ちょっとウンザリ》《アマゾンプライムの広告の件がっかりだよ》《一旦、解約かな。そもそもアマゾンでの買い物も年に1回程度だし、他の配信サイトで事足りてたし》など、ユーザーからの批判的な意見が多くポストされていた。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、今回のアマゾンの方針の背景には、「Netflix、Hulu、U-NEXTなど映像配信サービス間の熾烈な戦いがある」という。
「各社が新規で利用者を掘り起こすのは、すでに限界です。そのため、いかに他社から自社に乗り換えさせるかが生き残りのために必要です。それにはコンテンツの充実が欠かせません。Amazonが言うように、『390円』は作品タイトル数を増やすための原資でしょう」
利用者離れにつながる心配はないのだろうか。
「390円を支払ったとしても、月額でNetflixより安く、さらにアマゾンでのショッピングで配送料が無料になるなど、総合的なサービスで考えればお得です。解約する利用者は多くないと思います」(井上氏)
月払いをしているプライム会員からすれば、ひと月あたりの料金が1000円近くになる。競合となるNetflixでは、広告つきスタンダードで月額890円、広告が出ないプランだと月額1590円~。こうして比較すると、料金改定後のアマゾンプライムの値段が、極端な高額ではないことがわかる。
映像配信サービスは戦国時代に突入したようだ。