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ちょい飲み「酒コスパ」選手権…元祖・吉野家は8位に陥落、2位バーミヤンを抑えた圧倒的1位は?【探究家が実食判定】

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記事投稿日:2025.03.14 06:00 最終更新日:2025.03.14 06:00
出典元: 週刊FLASH 2024年3月25日・4月1日号
著者: 『FLASH』編集部
ちょい飲み「酒コスパ」選手権…元祖・吉野家は8位に陥落、2位バーミヤンを抑えた圧倒的1位は?【探究家が実食判定】

 

 

 仕事帰りにちょいと一杯。そんな季節になってきた。居酒屋で飲(や)るのもいいが、もっと気軽に飲むなら、ファミレスなど外食チェーンの “ちょい飲み” はどうだろう。

 

「近年 “ちょい飲み” に力を入れているチェーンが増えています。このブームの火つけ役となったのが、吉野家が2015年から始めた『吉呑み』です。これが人気となり、多くの外食チェーンでも競ってちょい飲みのメニューを取り入れるようになりました」

 

 

 そう語るのは、B級グルメ探究家の柳生九兵衛氏だ。

 

「居酒屋で飲めば、基本的には “お通し代” がかかりますが、外食チェーンにはないのでそのぶん安く飲めます。つまみ用に小さいサイズの料理もあったりと、いまや外食チェーンは、ちょい飲み天国といってもいい」

 

 今回は、8つの外食チェーンを「ちょい飲みするなら」という視点で評価。

 

 柳生氏に酒の種類・選べる銘柄数・値段・ハッピーアワーなどお得なサービスの充実度で判断した「酒コスパ」、「おつまみ」メニューの充実度、一人で飲みに行ったときの「店内の居心地」の3つの要素で採点してもらった。

 

 合計35点中20点を配分し、「酒コスパ」を重視した評価となっている。

 

 1位に輝いたのは、「サイゼリヤ」だ。

 

「とにかく安くて美味しい、抜群のコスパで大人気のカジュアルイタリアンです。なんといっても驚きは、ワインの安さ。グラスワインが100円、デカンタ500mlが400円、1.5lのマグナムが1100円。ボトルの種類も豊富です。

 

 最強なのが、おつまみの種類と安さ、ボリューム。『前菜』扱いの『小エビのカクテル』(280円)、『蒸し鶏の香味ソース』(280円)など、おつまみにぴったりです。

 

 1品だけで十分なおつまみになる定番メニューの『ハンバーグステーキ』(400円)は、ポテトやコーン、目玉焼きまでついてこの値段ですからね。これならサラダやパスタを追加しても、懐を心配する必要はないでしょう。文句なしの1位としました」(柳生氏、以下断わりのない「」は同)

 

 酒コスパは20点満点中16.5点と、今回の8チェーン中3位タイだが、おつまみは10点で満点評価。堂々の1位となった。

 

 2位は、酒の充実度が評価された中華料理チェーンの雄、「バーミヤン」だ。

 

「最大の売りは酒類の充実度です。ビールやハイボール、サワー、焼酎、ワインに加え、紹興酒や梅酒まであります。焼酎のボトル(いいちこ・1869円など)もありますからグループ飲みも可能です。

 

『晩酌セット』は、ハイボール&からあげ(3コ)、生ビール&本格焼餃子(3コ)が各550円。平日14〜18時の『ハッピーアワー』は、生ビール(中ジョッキ)が384円、ハイボールが274円と、お得です。ハッピーアワー以外での生ビールは549円になりますが、おかわりは440円になるので、酒飲みには心強い」

 

 酒コスパ18点は、8チェーン中でトップ。お酒の充実度で選ぶならバーミヤンだ。運営する「すかいらーく」に、こだわりを聞いた。

 

「焼酎はボトルキープもできて、常連のお客様にも大変好評をいただいております。海老チリ、酢豚、若鶏の照り煮などは小皿もご用意しております」(同社プロモーション担当)

 

 駅近に多くの店舗をかまえる「熱烈中華食堂日高屋」が3位に。

 

「多くの店舗が駅近にあり、深夜まで営業(または24時間営業)で気軽に利用できるのが強みです。生ビールジョッキは390円という安さ。ホッピーセット460円、レモンサワー330円など、他店の追随を許さない安さが嬉しいですね。

 

 加えてウイスキーのおかわり300円など、泣きたくなるほどの大サービスぶりです。

 

 おつまみも『三品盛合わせ』(メンマ・キムチ・やきとりネギ和え)は、なんと370円。ほかにはない『イワシフライ』が280円というのも、B級グルメをこよなく愛する私としては、涙が出るほど嬉しいのであります」

 

 運営するハイデイ日高の広報担当者によると「仕事終わりに一杯、気軽にちょい飲みができるお店を目指して、豊富なおつまみとお酒をご用意しております」とのこと。ぜひ行くべし!

 

 酒のつまみにちょうどいい小皿メニューが充実している「餃子の王将」が4位。

 

「看板メニューの『餃子』にぴったりなビールはもちろん、定番の酒類はひととおり揃っており、梅酒や紹興酒もあります。

 

 嬉しいのは『ジャストサイズメニュー』の充実度。分量を少なめにして、そのぶん安くなっています。たとえば、『餃子』は3個で192円、『油淋鶏』が393円など。店舗によりますが、サイズは小さくても普通のメニューと同じように、目の前で調理してくれますよ」

 

 寿司をつまみに酒をキュッと、そんなプチ贅沢が味わえる「はま寿司」が5位。

 

「酒類は生ビール、ハイボール、日本酒、焼酎、サワーと標準的。ただ、値段はほかのチェーンと比較するとやや高めです。以前は『シャリ抜きのまぐろ』など、つまみに最適なメニューがあったのですが、大幅に縮小されてしまったのが残念な限りです。

 

 ただ、1皿110円からの寿司を気軽につまみながら飲めるのはいいですね」

 

 6位はファミリーレストランの「ガスト」。ハッピーアワーなど “酒” のサービスが充実している。

 

「酒類は生ビール、ハイボール、レモンサワー、ワイン、ウーロンハイと、ひととおり揃っています。『ちょい飲みセット』で唐揚げ(5コ)とハイボール、ポテトと生ビールのセットがあるのがいい。

 

 また、ハッピーアワー(平日10時半〜18時)には、ビールやハイボール、レモンサワーを通常価格より100円前後安く飲むことができます。今回は、ほかのチェーンとの比較でやや厳しめの評価としましたが、十分に楽しめると思います」

 

 7位は天ぷらをつまみにサクッと飲める「天丼てんや」だ。酒の種類は少ないが、つまみの天ぷらは専門店だけあり充実している。

 

「天ぷら4種と生ビール(または日本酒)のセットが800円。天ぷら4種と塩辛、それに純米吟醸酒のセットが1000円。ポイントは『天ぷらをつまみに飲みたいのかどうか』、それにつきます」

 

 最後は “チェーン店飲み” の元祖的存在の吉野家だ。だが、現在は……。

 

「ブームの火つけ役ということで、今回の比較対象となったわけですが、残念ながら『吉呑み』は、コロナ禍を機に消滅。現在お酒は、生ビール(ジョッキ・グラス)と、冷酒のみとなっています。『焼き鮭(単品)』(239円)をアテに一杯、というのもアリですが……」

 

 それぞれに特徴があり、さまざまなちょい飲みが楽しめそう。さて、今夜はどこに行きますか?

 

やぎゅうきゅうべえ
TVチャンピオン』(テレビ東京系)の第4代、第5代B級グルメ王。名物グルメ、名物おでん、安うまグルメ、B級グルメを中心にさまざまな媒体で執筆する “プロの食いしん坊”

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