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投資経験ゼロから“億り人”に「それでも仮想通貨に投資する人々」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.02.13 11:00 最終更新日:2018.02.13 11:42
「仮想通貨元年」と呼ばれた2017年。ビットコインをはじめ、仮想通貨の急騰により、いわゆる「億り人」が急増している。ここでは3人の投資成功者に、その経緯を語ってもらった。
Aさん(20代)は、モデルや通訳をこなす、才色兼備の美女だ。
「3年前、パーティを盛り上げるパフォーマーとして参加してくれないかと声をかけられたのですが、それがビットコイン投資家の会合だったんです。
そこで『参加者からチップをビットコインでもらったら、儲かるよ』と言われ、アカウントを作りました。そのときのチップは2BTC。当時はそれほど興味がなく、放置していたんです」
それが2017年、価格急騰を知って驚き、1BTC=約50万円で売却した。
「でもその後、さらに値上がりしていくのを見て、すぐ買い直しました。それからは100万円を追加投資してビットコインとイーサリアム(ETH)を買い、その後、さらに100万円追加でビットコインキャッシュ(BCH)、リップル(XRP)、ネムを買いました」
ここに登場するETH、BCH、XRP、ネムはいずれも「アルトコイン」と呼ばれる仮想通貨。Aさんはこれまで2度、売却し、すでに500万円以上の利益を出しているという。
通訳のBさん(20代)がビットコインに興味を持ったきっかけは、2014年の「マウントゴックス事件※」だった。
「最初に購入したのは1BTC=約6万円のころ。投資金額は15万円ほどでした。その後も値上がりしていたので、40万円で5BTC買いました」
ほかにもETH、XRPを購入したが、いずれも今では信じられないほど安い価格のときに買っているため、現在の資産は数千万円になっている。
「今後も値上がりすると思うので、まだ売却しません。利益を確定させると雑所得とみなされ、ごっそり税金で持っていかれますしね」
■投資・ギャンブル経験ゼロの漫画家も“億り人”へ
そして3人めは、漫画家のたまきちひろさん。自身の体験をもとにした著書『ビットコイン投資やってみました!』 (ダイヤモンド社)が話題だ。
「2015年の11月、スランプで漫画が描けず、まさにジリ貧の状態でした。そんなとき、知人の証券マンに教えてもらったのがビットコインでした。
すぐに貯金の半分と解約した保険計200万円をぶっ込みました。今思えば、投資もギャンブルもやったことのない人間が、よくやったなと(笑)」
この“賭け”に見事、勝利したたまきさん。現在はビットコインよりも、ETHをメインに保有している。
「最初に買ったときは1ETHが800円。それが2017年春、一気に10倍になり、さらにあっという間に100倍になりまし た。なんだか信じられないです」
たまきさんが保有するのは300ETH超。2017年末は1ETH=約800円だったが、年を越してさらに急騰したため、現在の評価額は5000万円を突破している。ほかに保有する仮想通貨を合わせ、資産はついに1億円を突破したようだ。
「とはいっても利益確定はしていませんから、生活レベルも上がらず、贅沢するつもりもないんですよ」
3人に共通するのは「元年」より前に投資に参加していること。それでも「まだ参加するのは遅くない」という。
「私は1BTC=1000万円まで上がると予想しています。ほかの仮想通貨では、BCH、XRPがおすすめ」(Aさん)
「自分も、いずれは1000万円までいくと思います。供給量が限られているのに需要は増え、上がらないわけがありません。ETHも含め、取引量上位10位ぐらいまでの仮想通貨なら、比較的安心して投資できます」(Bさん)
「本当に火がつくのは2018年じゃないですか。国内の取引所も増えて、もっと盛り上がるはず。労働収入だけに依存するのは危ない時代です。『汗水たらして得た金こそ』という日本人独特の価値観なんてなんの役にも立たない。働けなくなったら助けてくれるのはお金ですよ。投資はもっと積極的にすべきです」(たまきさん)
「億り人」の言葉には重みがある。だが、580億円ものネムが盗まれたことを思えば、常にリスクも考えておくべきだ。
※2014年2月、ビットコインの取引所だったマウントゴックスが「保有するすべてのビットコインがなくなった」として、取引停止を発表した事件。取引所が不正なアクセスを受けたためと推定されている
(週刊FLASH 2018年1月30日号)