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ドラマ『BG』で注目のボディガード講師が語る養成所のリアル
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.03.01 06:00 最終更新日:2018.03.01 09:45
ドスン!
さいたま市内のビルのワンフロア。ドアを開けると、床に押さえつけられた男性が、うめき声を漏らしている……。
実戦さながらの訓練をおこなっているのは、「身辺警護SP学院」。ドラマ『BG~身辺警護人~』で注目を集める民間のBG(ボディガード)を養成する、国内唯一の2年制警護専門教育機関だ。講師を務める伊藤隆太氏(49)は、元警視庁SPである。
「身辺警護人の需要は増えています。特に、近年はストーカーやDV被害者からの依頼が多いですね」
入学者は毎年十数名。「これ以上増やすと、目が行き届きません」と伊藤氏。2年間で1600時間の訓練を積む。
「ドラマでは、江口洋介さん演じる警視庁のSPは、木村拓哉さんが演じる民間の警護人が現場に入ることをよく思っていませんが、実際に一緒になることは多々あります。
SPは、周りの人から情報をもらうのも仕事。基本的に腰が低いので、上から目線はないです(笑)」
卒業生は、警察、民間警備会社とそれぞれが希望する道へ進んでいく。学院の卒業生たちだけで『BG』が作れてしまうのだ。
学生たちは、街なかやホテルなど、人混みのなかでも実習を積む。時には顔を知らない卒業生が不審者として怪しい動きをし、その後、別現場に先回り。学生がその人物に気づくかを試す。
また、外部の協力を得て、実際にパーティ会場などの現場で、警護人やSPを間近で見学するインターン体験も積む。
受講する43歳の男性は元海上保安官。「家庭の事情で退職したが、やはり困っている人を助けたい」と入学した。
19歳の女性は「奇襲される訓練はまだ怖い。でも友人がストーカーに悩んでいるのを間近で見て、この仕事を目指した」と話す。その強い意志で、マルタイを守リ抜く「BG」となる。
(週刊FLASH 2018年2月20日号)