
柵木幹太四段(写真・野澤亘伸)
誇張、大げさ、フェイクニュースが蔓延する今だから、「ホンモノ」だけを全力紹介。各界第一人者が「2026年はお前に任せた!」と太鼓判を押す、次世代スター、「棋士編」は? 藤井聡太六冠の師匠である杉本昌隆八段が、将来が楽しみな棋士としてあげたのは、柵木(ませぎ)幹太四段だ。
「棋士デビューまでは苦労して、同世代や後輩に先を行かれて忸怩(じくじ)たるものがあったでしょう。それに耐えてプロになり、最近の活躍は目覚ましいものがあります」
柵木四段は2024年度、西山朋佳女流三冠(当時)の棋士編入試験の試験官(対局相手)を務めた。初の女性棋士誕生を期待する声が圧倒的ななかで、 “人生を懸けた勝負ができることは、棋士として最高の幸せ” と語り、真剣勝負のすごみを見せて勝利した。
「まわりの声に惑わされずに、自分の将棋をまっとうしたのは素晴らしいことでした。その経験が彼をひとまわり大きくしたように思います」
杉本八段は、柵木四段が小学校低学年のころから注目してきた。
「私が指導している地元の将棋同好会によく来ていました。ネットでの対局で、彼がまだ小学3年生か4年生くらいのときに、一度負かされた記憶があるんですよ」
若手棋士の多くが連盟本部のある東京・大阪に住むが、柵木四段は地元の愛知に残り、普及活動にも力を入れている。
「東海地区から、また頼もしい棋士が誕生してくれました」
■柵木幹太四段にスペシャルインタビュー!
プロになるには青春のすべてを将棋に捧げるといわれる世界で、柵木四段は大学院にまで進んだ。
「教授や、自分と同じ興味を持つ人に出会うことで、見識を広めたい気持ちが強かったです」
将棋一本ならデビューが数年早かったのではと聞くと「やらずに後悔するよりは、やったほうがいいですから」と答えた。
2025年10月から、将棋の指導をする東海研修会の幹事を務める。
「子供たちを見ていると、成長が早いので刺激になります。小学生だと半年で別人に成長する。私の対局を観てくれたコに『先生、あれはちょっと』とか言われることもありますね(笑)」
藤井六冠とは、奨励会時代に何度も対戦した。
「先を行かれている存在で、ライバルだなんて思ったこともありません。でも今は棋士として、そこに向かって行かねばという思いが強くなりました」
趣味は漫画を読むこと。『まちカドまぞく』と『ぼっち・ざ・ろっく!』がお気に入りだ。
ませぎかんた
27歳、棋士。2023年プロ四段。名古屋大学工学部卒、同大学院工学研究科中退。2025年、第15期加古川青流戦で準優勝
写真/取材/文・野澤亘伸
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