ライフ・マネー
200万部超『君たちはどう生きるか』の漫画家「新作は父親探し」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.04.24 16:00 最終更新日:2018.04.24 16:00
「『君たちはどう生きるか』では、主人公の絶望や、人間の感情を描けたという手応えを感じています。ただ、教科書的というか、きれいすぎる部分もあったと思うんです。今回の作品では、さらに踏み込んだ、イノセント(無垢)ではない世界を描きたいんです」
児童文学者・吉野源三郎の名著を独自に解釈し、漫画化した『漫画君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)。発行部数200万部のベストセラーを手がけた漫画家・羽賀翔一さん(31)が、ついに新作オリジナル漫画に着手した。
「僕の名前を知っている人がたくさんいるうちに、どうしても描きたかった」というテーマは “父親探し”。この題材には、羽賀さん自身の人生が色濃く投影されているという。
「僕自身、母子家庭に育ったんです。この作品を描くことで、父親ってこういうものなんだという答えを見つけたい。父親の人生を知ることで、僕の生き方はどう変わるのか。自分にとって、この作品が『君たちはどう生きるか』へのアンサーになる気がしています」
ストーリーのほかにも、羽賀さんは新しい試みに挑戦している。
「今回は、大きなサイズで絵を描き、あとからコマにはめこみました。そうすることで、コマに合わせて描くよりも絵のなかの情報量が増えるんです。細かい表情を描き分けることを目標にしているので、そのあたりにも注目してほしいですね」
待望の新作『シラナイ一家』は本誌で公開中!
(週刊FLASH 2018年5月8・15日合併号)