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日銀利上げも「変動一択」住宅ローンのプロ直伝!借り換え・繰り上げが「絶対NG」な理由

ライフ・マネー 記事投稿日:2026.06.14 06:00 最終更新日:2026.06.14 06:00

日銀利上げも「変動一択」住宅ローンのプロ直伝!借り換え・繰り上げが「絶対NG」な理由

6月3日、共同通信きさらぎ会で講演する日銀の植田和男総裁(左奥/写真・共同通信)

 

 6月3日、日銀の植田和男総裁が都内でおこなわれた講演で6月の利上げを示唆した。

 

「6月に発表された『フラット35』の金利は、購入価格に対する融資率が9割以下で返済期間が21年以上35年以下で3.21%になり、現行制度になった2017年以降、初めて3%を超えました。変動金利も上昇し、1%を超える銀行が増えていることから、6月15、16日の日銀金融政策決定会合で政策金利が0.75%から1%に上がることを見込んでいると思われます」(経済部記者)

 

 こうしたなか、各銀行には「固定金利」の問い合わせが増えているという。はたして、変動と固定のどちらを選ぶべきか。“住宅ローンのプロ”たちが、自身が実際に組んでいるローンをもとに解説する。

 

■金利は“下がる”場合もある

 

 10万人が登録するYouTubeチャンネル「住宅FP関根」で住宅ローンや不動産投資などを解説するファイナンシャル・プランナーの関根克直氏は、りそな銀行で住宅ローンを組んでいる。

 

「正直、こんなに急激に金利が上がるとは想定していませんでした。日銀総裁が『景気を刺激も抑制もしない中立金利まで上げる』という植田和男氏になり、金融政策が根本的に変わったというところが、住宅ローン金利上昇の一つの要因だとみています」(関根氏)

 

 関根氏は、変動金利で29年ローンを組んだ。

 

「29年という“中途半端”な借入期間になったのは、借入時の年齢が51歳だったからです。住宅ローンは80歳の誕生日の前月で完済しなければいけないルールですから。2020年に返済をスタートさせましたから残りは23年です。当初の借入金利は年0.47%でしたが、昨年4月に0.15%、今年4月に0.25%上昇。現在は年0.87%です」(同前)

 

 金利が毎年上昇しているが、関根氏は固定金利への借り換えは考えていないという。

 

「(変動)金利は上がりもするし、場合によっては下がりもするからです。アメリカを見ても、2000年3月から始まったITバブル崩壊、2020年のコロナショックなどで経済状況が悪くなったときは金利が下がりました。『金利を上げる』のは、裏返せば『金利を下げる余地を持たせるため』でもあります」(同前)

 

 つまり、固定金利へ借り換えるということは、期間中に金利が下がった場合にその恩恵を捨てることになるのだ。

 

「まだまだ働ける年齢なので、余剰資金は繰り上げ返済ではなく、株などの投資にまわしています。変動金利が上昇すると株価も上昇します。『住宅ローンは変動金利で借りて、その一方で投資もする』というのがいいと思います」(同前)

 

■トータルで見たら変動がまだ有利

 

「47歳のときにソニー銀行で借入をしました。金利タイプは変動金利で、借入年数は33年です。残りは約30年です。

 

 借入当時の金利は、年0.297%。借入から約1年で金利変更があり、その後も半年ごとに段階的に上昇し、現在は年0・897%です。借り換えはしていません」

 

 こう明かしたのは、元フジテレビアナウンサーの西岡孝洋氏だ。現在はフリーアナウンサーとして活動する傍ら、宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランナーなどの資格を生かして講演もおこなっている。

 

「ソニー銀行は金利上昇への感応度が高く、他行に先んじて金利が上がりやすい印象がありますね。最近の(金利)上昇局面ではその敏感さが気になっています。加えて、ソニー銀行の住宅ローンは、金利が上がっても5年間は返済額が変わらない『5年ルール』や、5年経過後も毎月の返済額が前回の返済額に対して125%までしか上げられない『125%ルール』がないので、金利上昇に伴い即時に返済額が変動します。もっとも別の見方をすれば元金がきちんと減っていくということでもあり、長期的には合理的だと言えます」(同前)

 

 西岡氏が今、住宅ローンを組むなら、“固定”と“変動”のどちらを選ぶのだろうか。

 

「今でも変動金利を選びます。仮に固定金利1%で試算したとしても、残りの返済期間の大半にわたって変動金利が固定金利を上まわり続けるという保証はありません。トータルで見れば変動金利のほうが有利になる可能性は十分あると考えています」(同前)

 

■住宅ローンは投資とセット

 

 住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFSの取締役CMO、塩澤崇氏は、ある理由から、“リアル銀行”のきらぼし銀行で住宅ローンを組んだ。

 

「40歳のころに中古住宅を購入するため、きらぼし銀行から変動金利で期間35年で借入をしました。同行にした理由は2つあります。

 

 一つはリフォーム費用です。(購入した物件の)築年数が20年近くたっていたのでリフォームが必要でした。私はその費用を株式投資にまわしたかったので、住宅ローンに組み入れてくれる銀行を探したのですが、ネット銀行の多くはこの条件で(住宅ローンが)組めなかったのです。それで、リアル店舗を持つ銀行が選択肢になりました。

 

 もう一つは、私の与信力の問題でした。会社が上場前だったことから、それほど信用力はありませんでした。きらぼし銀行は、今ではスタートアップ企業経営者向けの住宅ローンも手がけるなど、審査が柔軟なんです」(塩澤氏)

 

 これまで金利は2回上がり、現在は0.93%だ。

 

「借入時に比べれば0.93は高いかもしれませんが、それでも1%を切っています。(金利が)高いとは思っていません。変動金利の住宅ローンは、『投資とセット』が基本的な考えです。日本は大きな傾向としてインフレで、金利が上がると同時に株価も上昇します。変動金利で借りている方は、固定金利との金利差で『貯蓄ができた』と思って、その資金を投資にまわすべきです。

 

 繰り上げ返済しても、私の場合ならローン金利分の0.93%しかお得になりませんが、たとえば株式だと日経平均の上昇率はこの金利分をはるかに超えています」(同前)

 

 一喜一憂せず、静観が正解のようだ。

 

写真・共同通信

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出典元: 週刊FLASH 2026年6月23日・30日合併号

著者: 『FLASH』編集部

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