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24歳でオバマ大統領のスピーチライターに!知られざる名演説の舞台裏ライフ・マネー 投稿日:2018.06.01 16:00

24歳でオバマ大統領のスピーチライターに!知られざる名演説の舞台裏

 

 2011年3月30日、僕は、4月1日からホワイトハウスで働くことを認められた。僕が大統領の原稿を書く機会は次第に増えていった。

 

 2011年の夏には、大統領のコメントやスピーチの原稿を担当するスピーチライターが8人いた。

 

 スピーチライターのチームというのはだいたいそうだが、このチームに40歳以上の人間は一人もいなかった(当時のチームは白人男性ばかりであり、僕を雇ってもこの残念な傾向を変える何の役にも立たなかった)。

 

 チームに「教育専門のライター」や「雇用専門のライター」がいたわけではない。それでもメンバーには、それぞれ得意分野があった。

 

 チーフのファブズは、経済や政治に関する重要なスピーチで健筆を奮った。副チーフのアダム・フランケルは、市民権を扱った。コディ・キーナン(アダムがチームを去った後に副チーフになった)は、悲劇的な事件や中流階級に関する原稿を担った。
ジョン・ロベットはジョークのほか、科学やテクノロジー全般を担当した。ベン・ローズとテリー・スープラットは外交政策、チームでいちばん若いカイル・オコナーは、ほかのメンバーがやりたがらない仕事を引き受けた。

 

 そして僕は、カイルがやりたがらない仕事をした。つまり僕の仕事は、決して歴史書に載るようなものではなかった。プエルトリコへの短い賛辞、シカゴにいる旧友に向けた感謝の言葉、ラテンアメリカ商工会議所への丁重な祝辞などだ。

 

 こうしたコメントは何の話題にもならなかったが、オバマ大統領の言葉の好みを知るのに大いに役立った。たとえば大統領は、称賛するときにも「good(よい)」や「great(すばらしい)」といった言葉を避け、同じような意味でももう少し具体的な言葉を好んで使った。

 

「fantastic(きわめて優秀)な司法長官エリック・ホルダーにお越しいただいています」
「この件について、outstanding(傑出した)な業績を残したチュー下院議員に感謝したいと思います」
「クロブシャー上院議員は、tremendous(壮大)な事業に尽力しています」

 

 ほかの好みもあった。昔からスピーチには、「まずこれから話す内容を伝え、次いで本題を話し、最後にこれまでに話した内容を伝える」という原則があり、それに従って話をする人もいる。

 

 だがオバマ大統領は、庶民的というよりむしろ弁護士的だった。最初から最後まで一つの論点で通し、スピーチの冒頭でも中間でも最後でも同一の話をするのを好んだ。

 

 さらにアドリブもあった。いつもテレプロンプターのオペレーターを困らせていた副大統領のバイデンとは違い、オバマ大統領が原稿に書いていないことを話す場面はそれほどなかった。

 

 それでもときどき、大統領が即興で何かを言うと、たいてい聴衆は拍手喝采する。オバマ大統領は、僕がこれまで見てきたどの話し手よりも、聴衆を熱狂させるのがうまかった。

 

 スピーチを終えた直後、右手で満足げに軽く演壇を叩いた。それが大統領の勝利宣言だった。控えめにだがはっきりと「うまくいった」ことを表現しているのだ。

 

「オバマ大統領のスピーチの原稿を書くときにもっとも重要なことは何か?」と聞かれたら、「長い文章を書く」と答えていただろう。

 

 大半の話し手は、長い文章を扱いきれない。文章を短く切り詰めないと、途方に暮れてしまう。

 

 だがオバマ大統領は、まるでスポーツカーがスピードを落とさずカーブするように、長々と続く文章をコントロールできた。句読点に頼るのではなく、生まれ持った雄弁家としての才能により、語や句の中にリズムを見つけ、ある部分は口調を強め、ある部分は間を置き、声に抑揚をつけて聞き手を惹き込む。

 

 そのため、最後のクライマックスになると聞き手は、自分が大きくなったような、立派になったような気になるとともに、この世でもっとも偉大な国の一員であることを実感し、それを誇りに思い、そこで生きていることを幸運に感じるようになる。

 

 つまり、オバマ大統領のスピーチは楽しいのだ。

 

 

以上、デビッド・リット著、山田美明翻訳の『24歳の僕が、オバマ大統領のスピーチライターに?!』を元に構成しました。

お笑い担当スピーチライターが描く、オバマ大統領の素顔とホワイトハウスの内幕、そして歴史に残る名演説の舞台裏です。

 

●『24歳の僕が、オバマ大統領のスピーチライターに?!』

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